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09月10日-03号

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  1. 岡山市議会 1986-09-10
    09月10日-03号


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    昭和61年 9月定例会    昭和61年9月定例岡山市議会    議 事 日 程  第3号       9月10日(水)午前10時開議第1 一般質問    …………………………………会議に付した事件 日程第1 一般質問    ──────〇──────出席議員(45人)        1番  矢 木   明君        2番  片 岡 五百樹君        3番  近 藤 紗智子君        4番  辻 野 喬 雄君        5番  田 畑 賢 司君        6番  有 井 靖 和君        7番  亀 井   章君        8番  垣 下 文 正君        9番  宮 川 日 吉君        10番  伏 見 昇 男君        11番  道垣内 正 雅君        14番  寺 田 明 生君        15番  内 田 宏 哉君        16番  日 南   香君        17番  景 山 貢 明君        18番  山 田   勇君        20番  堀 川   進君        21番  川 田 敏 幸君        22番  磯 村   博君        23番  山 田 録二郎君        24番  大 橋 英 雄君        25番  小 川 晴 雄君        26番  丹 原 重 彦君        27番  脇 本 一 郎君        28番  松 山 茂 樹君        29番  小 林   勉君        30番  苦 水 重 徳君        31番  新 谷 盈 智君        32番  守 屋 彰 久君        33番  楠 木 忠 司君        34番  草 野 邦 輔君        35番  小 橋 留 男君        36番  田 中 昭 三君        38番  片 山   仁君        40番  高 木 悦 夫君        41番  妹 尾 達 道君        42番  谷   慎一郎君        43番  串 田   務君        44番  定 政 猛 男君        47番  渡 辺 慎 一君        48番  岡 本 俊 彦君        49番  浅 野 卓 志君        50番  鈴 木 邦 彦君        51番  板 野 和 昭君        52番  花 岡   薫君    …………………………………欠席議員(6人-欠員3)        13番  小松原   操君        19番  福 原 弘 子君        45番  華 房 美 衛君        46番  磯 島 康 夫君        53番  藤 原   貢君        54番  藤 原 照 夫君    ─────────────説明のため出席した者   市     長  松 本   一君   助     役  鹿子木   貢君   収  入  役  久 山 忠 孝君   総 務 局 長  八 木   肇君   財 政 局 長  関 場 長 久君   民 生 局 長  三 宅   襄君   衛 生 局 長  竹 原 良 一君   経 済 局 長  藤   昭 博君   建 設 局 長  神 原 俊 彦君   下 水 道 局 長  鏡 原   進君   西 大 寺支所長  森 末   京君   参     与  有 本   正君   参     与  井 堀 晃 郎君   参     与  犬 飼 清 朗君   参     与  人 見 文 男君  水  道  局   水道事業管理者  黒 田 智 昭君  消  防  局   消 防 局 長  千 田   稔君  教 育 委 員 会   委     員  喜多嶋 美枝子君   委     員  辻   吉之祐君   教  育  長  奥 山   桂君  選挙管理委員会   委     員  青 地   勇君   委     員  岡   八 夫君   事 務 局 長  南 石 元 久君  監 査 委 員   委     員  川 上 一 正君   事 務 局 長  小 合 昭 典君  農 業 委 員 会   委     員  奥 山 一 清君    ─────────────出席した議会事務局職員   局     長  北 村   博君   次     長  原 田 知 義君   庶 務 課 長  石 原 重 樹君   議 事 課 長  中 川 和 彦君   調 査 室 長  二 宮 善 政君   記 録 係 長  岡 田 登志男君   主     任  最 相 初 音君   主     事  佐 藤   武君    午前10時11分開議 ○副議長(渡辺慎一君) 皆さん御苦労でございます。これより9月定例市議会第3日目の本会議を開きます。 ただいまの御出席は37名であります。    ───────────── ○副議長(渡辺慎一君) 会議録署名議員に小川君,脇本君のお二人を指名いたします。    ───────────── ○副議長(渡辺慎一君) 本日の議事日程は一般質問であります。    ──────〇────── △日程第1 一般質問    ───────────── ○副議長(渡辺慎一君) 日程に入ります。 日程第1は一般質問であります。 順序に従いまして苦水君。   〔30番苦水重徳君登壇,拍手〕 ◆30番(苦水重徳君) 皆さんおはようございます。昨夜来の雨は緑の木々を洗い,久しく乾いた大地も潤い,風情のある朝を迎えました。何かしら皆様方も生き生きと見えます。 さて,秋一番の到来となりました。秋とは実りを連想し,すべてのものが充実するときであります。同時に食欲の秋でもあります。マツタケ,柿,クリ,そしてサンマ等,枚挙にいとまのない食欲の秋でもあります。私の質問は前者の方々のように格調の高い内容ではありませんが,あるときは盆踊りの場で,あるときは職員の方々と接してふと思い当たったこと,新聞,テレビの報道の一場をかいま見て気づいたことを,ごくありふれた,そしてちょっと気づかない点を取り上げて質問するものであります。市長を初め当局におかれましても,私にとっても実りの秋,実りのある答弁を切に要望して質問をさしていただきますので,何とぞよろしくお願いを申し上げます。 第1は,100周年記念事業と推進に当たっての提言であります。この事業は64年に100周年を迎える全国38都市とともに,市民の最大の関心事であります。当市においても企画室が窓口となり,記念事業担当がこの遠大なる企画に取り組み,38都市中一番充実した価値ある事業にするために基本構想のまとめ,推進会議も発足さしていますが,いまだに机上の計画,一部有識者のうちでの進行状況であります。そこで,この事業の精神は市民が主役,市民の知恵,協力なくして成功でき得ない事業でもあります。今後,市民の方々にも一層関心を持っていただき,64年を目指してどのように取り組み,リードされていくのか,当局のお考えをお尋ねしたいと思います。 まず第1は,基本構想の概要,推進会議の位置づけ,64年までのスケジュールの大綱をお示しください。 第2は,推進会議をベースに企画委員会の設置も考えられていられるようでありますが,企画委員会の発足時期,具体化案,その編成陣についてお尋ねいたします。 第3は,市民の盛り上げ,協力体制,PRを今後どのように展開されていかれるのか。 第4は,岡山市は県都──県庁所在地であり,県とのタイアップも重要課題であります。瀬戸大橋記念事業とのかかわり合いも考えていかなければなりません。今,県では「燃えろ岡山」をスローガンに行財政はもとより町づくり村興しに燃えているようだが,岡山市にとってはどのように燃えているのか。そこで,空港跡地利用,新野球場の建設の問題等にかんがみ,地元岡山市から選出されている県会議員にもスタッフの一員という意味から参画していただき,懇談会を設け,協力支援してもらうことも大事と思うが,当局のお考えをお述べください。 第5は,浦安にある空港跡地利用への提言であります。この跡地は面積にして30.7ヘクタール,高等学校建設用地が4ヘクタールと概算したときに6校から7校が建設ができます。また,現在津島にある運動公園に匹敵する広大な土地でもあります。市内中心街からも30分から40分で行ける距離にあり,ほとりには児島湖を有し,背後には貝殻山,金甲山を含めた国立瀬戸内海公園が臨まれます。この跡地利用については県民市民の最大の関心事であり,今,県の夢実現への場となり得る要素の場所でもあります。今,各種団体の要望,アンケートを分析するときに国際大学の設置,航空スポーツ基地ファミリーランドの建設,スポーツ公園公営競馬場,流通センター,工業団地,住宅と公園,コミューター導入構想,すなわち小型機による近距離航空輸送,と枚挙にいとまのない案が提供され論議されている昨今であります。私はこれら県民のニーズを含めて市当局から積極的に国,県に働きかけていくべきと願望し提言したいと思います。 すなわち,国際化,教育,文化の時代,21世紀到来を踏まえて,1.国に対して国際大学もしくは国連大学の誘致を,2.県に対しては総合文化公園のより一層の拡大する観点からファミリーランドの建設に伴う土地の提供と建設費の助成,3.姉妹都市縁組の国との永久平和,緑化運動増進に伴う友情の森,友情の公園等を市が担当し,来るべき21世紀への人々にバトンタッチしていくべきと提唱するが,市長の御所信をお述べください。 第2は,ボランティア表彰(永年町内会長等の表彰について)。町内会は任意団体であり,選ばれる会長,役員も無報酬であり,奉仕精神で町内会で起こり得る環境衛生,土木の諸問題,教育問題,文化,民生,福祉,防犯と幅広い分野で活用されていることは,皆様周知のとおりであります。今や国,県,市行政の推進の最先端に立ち頑張っていられるのが実態ではないでしょうか。その上町内の冠婚葬祭を初め盆踊り,お祭り,運動会と,コミュニティーの場の中心的立場にあり,下手な議員,下手な職員の人々よりも多忙をきわめ信頼されている町内会長も多数見受けられるのであります。心ない人の発言ではありますが,好きだからやっているのだという人もあるが,大きな心得違いであると言わざるを得ません。行政の多様化,細分化,スピード時代に好き好んでやれる役職ではありません。町民の幅広いニーズにこたえるべく,あるときは自分自身,家族をも顧みず,町内のため市行政増進のために東奔西走している方々を私はこの目で見,肌で感じているのであります。 ここにある一人の町内会長にスポットを当てて紹介させていただき,質問に入りたいと思います。名前は伏せてY会長と申し上げます。このYさんは町内会長をして足かけ30年間務められました。年配の方とは申せ,足腰もしっかりせられ,まだまだ気持ちも若く気迫と情熱の人であります。青年時代浦安の開拓団に身を投じられ,幾多の艱難辛苦とも打ちかってこられた方であり,現在の岡南地域発展のために多大の寄与をされた人であります。一昨年の南輝小学校開校10周年記念のときにも南輝の名称の由来を初め,岡南地域の誕生から今日までの歩みを語られ,児童はもとより私を初めの多くの人々の感動を呼び起こしたことは記憶に新しいところであります。このYさんを抜きに岡南は語られません。岡南地域の,古い言葉ではありますが語部として貴重な人物でもあります。また,30年間という長きにわたって培ってきた町内会長という経験の中に,現在の町内活動の礎を築かれたと言っても過言ではありません。この方のように地位,名誉もなく地味な振る舞いの中に町民の幸せ,学区の繁栄を願い,昼夜いとわず活躍された庶民の世話役,代表者に市長は何をもってこたえられるのか。現在市においては町内会長においては5年10年と務められた方々に対した感謝状の贈呈をされております。県では岡山県善行賞表彰要綱,岡山県明るい県民運動実施要綱等がありますが,内容は形式的であり,基準も狭隘であり,部分的な感が大であります。ゆえに市長におかれましては,これら庶民,行政のために地味に黙々と活躍されている世話役の方々の宣揚と励みになる表彰条項を設定されんことを強く要望いたします。市長の御所見をお述べください。 第3は,学校分離についてであります。児童数は年次を追うごとに漸次的に社会減の様相を示していることは就園児の総数,その他のデータで知ることができますが,地域によっては今なお増加し,学校教育に多大なるマイナス点ができている点も事実であります。当局におかれましては学区設定の基本的態度を示されていますが,その中で学校の適正規模は12から24学級を基準に置き,37学級以上の学校については分離新設を図るとされているが,現時点で早急に分離していかなければならない学校はどこで,中,小学校をあわせて何校ぐらいあるのか。また,来年度の計画はどうなっているのかお教えください。 また,40人学級に向けて文部省の方針が示されているが,来年度はどのくらい進むのかあわせてお知らせください。 また,マンモス校の教室の増築に当たっては補助金を国,県は非常に渋ると聞いておりますが,どの観点から難しいのか御教示願いたいと思います。 第4点目は,エアコン時代に向けて提言をしたいと思います。今夏の炎暑,9月に入ってからの残暑は格別なものがありました。私は一見時期外れに思われるが,来年夏到来を見越してあえて提言,当局の御見解をお尋ねしたいと思います。 現在,小・中学校施設天然クーラーに依存しております。夏とはいえ日当たりのよい部屋に数台の扇風機で涼をとり,執務に授業に校長を初め職員は頑張っておられます。一昔,二昔なら絵にもなり自然の風景でありましたが,今やエアコン時代が到来し,あちこちの家庭,職場にもエアコンが取りつけられ電気の消費量はウナギ登りというのが実情であります。エアコンは飾り物でもなければぜいたく品でもなく,生活必需品の様相を呈している昨今でもあります。せめて校長室,事務室,職員室にはエアコン設備をしなければならない時代が来ているのではないでしょうか。元来校長室は,校長の執務の場の概念から,今は職員との打ち合わせの場,生徒代表コミュニティーの場,PTA役員との懇談の場,協議の場,地元役員の出入り,社交の場と著しく変貌してきているのであります。また事務員,職員の方々も夏休みは家庭から,今では極端に言えば毎日登校,研修会や夏期指導,はたまた実習に汗している現状であります。今ちなみに家庭エアコンの普及率は岡山で90%台に乗り,エアコンのない家庭は自然クーラーのきく町外れの民家とか田んぼに囲まれた農家ぐらいであり,エアコンのない家庭は少ない時代となってきているのであります。そこで,私はせめて校長室からでも年次的計画を立て設置していくべきと強く訴えておきます。当局のお考えをお知らせください。 また,現場で働く職員が乗用している事業所の車もエアコンは皆無であります。私も現場視察に赴くとき事業用の車に乗せてもらうことが多いのであります。炎天下のため屋根はよく焼け,車内はサウナぶろそのものであります。外の仕事であるがゆえにいたし方ない場合もありますが,せめて役所から現場までの道中ぐらいは涼をとらされてあげるのが妥当と思います。また,時代の要求とも思います。そこで,今後新しく買いかえていく車両からエアコンつき自動車を購入していくべきと提案いたしますが,この提案に対して当局はどのように思われ,どう対処していくのか御答弁ください。 以上をもちまして第1回目の質問をさしていただきます。よろしくお願い申し上げます。(拍手)   〔市長松本一君登壇〕 ◎市長(松本一君) 苦水議員の御質問に対しましてお答えをさしていただきます。 まず,100周年の記念事業の推進についてでございますが,100周年の記念事業につきましては市民の関心が非常に高うございまして,64年に100周年を迎える全国38都市がお互いに知恵を絞って画期的な事業をと考えておるところでございますので,本市といたしましても市民の皆さんから高い共感が得られ,町づくりに弾みがつけられるような意義深い事業をやりたいと考えております。 御承知のように,先ほど基本構想がまとまりましたが,これには生き生きコミュニケーション都市岡山をテーマにいたしまして,コミュニケーションを共通項とした幾つかの事業パターンが示されております。こういう方向で記念施設やイベントなどの記念事業を考えようというものでございます。これによりまして事業の方向性は示されたものの,実際にやる個々の事業というのは,現在のところ絞り込みがされていない現状でございます。多くの試案が出されておりますけれども,市内の各界の代表から成ります推進会議を先月の末に設けまして,実際にやる事業の絞り込み推進体制等の審議に入っていただいたところでございます。また,推進会議の下部組織といたしましては企画委員会,これは各界の団体や機関の実務にあずかっていらっしゃいます方々が約50人ぐらいでございますが,近く発足をして細部に検討をお願いする予定にいたしております。これらの会議で基本構想に基づいた実行計画,つまり事業の内容とか,あるいはまた資金の計画,実行組織などを明らかにしたマスタープランを来年春までには策定させる予定でございます。また,個別事業ではっきりした,来年度からは市内の推進体制も拡大整備をいたしまして,事業実現への本格的な取り組みを急ぎたいと考えております。これからの段階で御提言のような県とのタイアップや,あるいはまた国,県への働きかけのようなことは重要なことであると考えております。いずれにいたしましても,苦水議員の御指摘のように全国のこの各都市がやっていらっしゃるわけでございますが,今回の記念事業はそうした都市に負けないようにひとつ大いに市民の皆さん方に参加をしていただいて,市民自身でやっていただく部門も非常に多いわけでございますし,意識,ムードの盛り上がりが第1だと思うわけでございますので,そういう点にもひとつ注意をしてまいりたいと思いますし,協力体制をどうつくるかという,これも非常に重要でございますので,広報紙やあらゆるメディアを通じましてPRを十分に進めていきたいと考えております。企画委員会などの体制づくりも広く市民の皆さんの参加意識を盛り上げ,またムードをつくるという点に期待を大いにしておるわけでございます。また,個別事業につきましても数々の具体的で有意義な御提言をいただいたわけでございますが,これからの検討審議の過程におきまして御趣旨を反映してまいる努力をしたいと思います。このように皆さんの知恵を結集をいたしまして,個々の事業を決め,そして皆さんの熱意を大いに盛り上げてまいりまして,注目される記念事業を実施したいと思いますので,よろしく御理解,御協力を賜りますようにお願いを申し上げます。 次に,町内会の役員の永年功労の方々に対する対応でございますが,岡山市の町内会組織は御承知のように極めて有機的に組織をされておりまして,市政に対して格段の御協力を賜っておるわけであります。また,地域の発展に多大の貢献をいただいておるところでございまして,その御労苦は並々ならぬものがあると深謝をいたしておるような次第でございます。従来から5年以上町内会長として御活躍をいただきまして御退任をなさいました方々に対しましては,感謝状と記念品をお贈りしておるところでございますが,御指摘のように町内会長として永年にわたりまして御活躍を続けていただいてる方々の御労苦に対しまして,私といたしましてもかねがねお報いする道を考えているところでございまして,前向きに早急にひとつ取り組んでまいりたいと考えますのでよろしくお願いいたします。 その他につきましては関係者からお答えいたします。 ◎総務局長(八木肇君) 事業用の自動車等エアコンをつけてはどうかという御質問に対しましてお答えさしていただきます。で,この問題につきましては非常に各局,部,課にまたがっているような内部的な問題もございます。そうした中で総務局の方からまとめて御回答をさせていただきたいと思うわけでございます。 で,こうした事業用自動車等につきましては走行距離が非常に長いとか,あるいはまたそれに伴いましての乗車時間ということもございます。そうしたことで非常に走行距離あるいは乗車時間に長い車につきまして,エアコンをつけるよりも別の方法がよいじゃないかというふうなこともございまして,一部そうしたことに基づきまして別な方法で改善しているような箇所もございます。あるいはまた車種,あるいは走 行距離,年式,あるいはまた作業形態等の問題もございます。また,各局の実態,全庁的なバランス等の問題もございます。で,本当に職員の問題ということを考えていただきましてのありがたい御提言でございます。こうした御提言,御指摘の点も踏まえまして,今後他都市の例も参考にしながら関係局部課とも十分協議を進めてまいりたいと思いますので,よろしく御理解をお願いいたします。 以上でございます。 ◎教育長(奥山桂君) 第1のお尋ねは学校分離につきまして,大規模校の分離について,また今後の見通しについてのお尋ねでございます。もう既に御承知のとおりでございますが,かつては岡山市教委としましては37学級以上を大規模校というふうに考えておったわけでございますが,文部省では近来31学級以上を大規模校というふうにしておるわけでございます。岡山市では現在31学級の学校は小学校6校,中学校3校がございます。このうち西小学校につきましては,昭和63年度を目途として分離計画を進めておるわけでございます。他の学校につきましては,児童生徒数の推移を見きわめながら地元の御協力をいただき,学校分離,校地拡張等に対応してまいりたいというふうに考えておるところでございます。 次は,40人学級実現への対応についてのお尋ねでございますが,40人学級につきましては国の第5次の定数改善計画の中で定められております。昭和61年度は小学校1年生で実施されております。昭和62年度は小学校1,2年生で実施される予定であります。今後年次的に学年進行を行い,昭和66年度で完成の計画と聞いておるわけでございます。中学校につきましては64年度から学年進行で,これも同じ昭和66年度で完成の計画というふうに聞いておるわけでございます。 御承知のように小中学校の教員は県費職員でありまして,定数は国の基準によって定まっておるわけでございまして,岡山市独自では実施できませんが,早期実現のために国に対して要望を続けてまいりたいというふうに考えております。 次は,マンモス校の教室改築に当たって国,県は補助金を渋っておるというふうに聞くがということでございますが,先ほども申しましたが,昭和59年度から文部省が重点施策の一つとして取り組んでおります過大規模校の解消ということとの関連でマンモス校の増築ということにつきましては補助採択に難色を示しておるのが現状でございます。 次は,エアコン時代を迎えて学校でもエアコンをつけてはということでございます。特に,校長室,職員室,会議室などへということでございますが,これも御承知だと思いますが,現在学校施設エアコンにつきましては,難聴学級や弱視学級のように教室を密閉して授業を行う,そういうところでは教育効果を高めるための必要からエアコンを設置しております。しかし,御指摘のような校長室とか職員室,会議室等へのエアコンについては現在導入をいたしておりません。これは夏休みということの問題,教育上の配慮というような問題,また財政上の問題等いろいろあるわけでございまして,御提言の趣旨につきましては今後の研究課題にさしていただきたいと思います。   〔30番苦水重徳君登壇〕 ◆30番(苦水重徳君) 再質問をさしていただきます。 先日は朝来たらテレビのカメラの放映と申しますか,たくさん並び,新聞記者もたくさんいらっしゃいましたが,きょうはだれも来ておられないと言っても過言ではないと思います。なぜ来られたかということは,市長の来年へ向けての立候補の表明があったからであります。そして,きのうも市長は平生よりも元気はつらつと表明をなされておったと私はそう思うわけでございます。しからば,きょうは私の質問に対しては明快でかついい答弁が出るのかと,このように期待しておりましたけれども,いい答えが出てないのであえて再質問をしたいと思うわけでございます。 まず1つは,100周年記念事業の件でございますが,やはりムードづくりも大切である,またPRも大切である,このように私は言ったわけでございますけれども,ムードづくりという一端から,同じ規模であります静岡市に私たちが総務委員会で行ったときに,その100周年記念の係の方はブレザーを来て,大きいワッペンをつけて,そしてとうとうと話をしてくださいました。そのときに「そのワッペンは何ですか」「よく聞いてくださいました」と,「いまだ市民が盛り上がってないので,盛り上げるためにも」「よく聞いてくださいました」と,こう言って,ワッペンの一つ,またブレザーの一つから見ても,もうやる気満々のムードづくりをつくっておる状況でございました。私も,総務委員会でこういうように,静岡のように係の方は制服をつくって,そして庁内の中にも,また町内会にもムードをつくっていったらどうですかと,こういう話がありました。総務委員会の人がちゃんちゃんこでもつくりんせえ,赤えのと,こういうような案も出たわけでございます。赤いちゃんちゃんこは別といたしましても,そういう身近な小さなことからの問題が取り組みが大きく輪を広げていくと思うわけでございます。どうか池の中に一石を投じ,その小さな輪から大きい波紋となって広がるようなムードづくりをすべきだと,このように思いますので,どのように考えていらっしゃるのかお教え願いたいと思います。 それから,永年町内会長の表彰の件でございますけれども,結論は前向きにと,こういう市長のお答えでございました。もう一度具体的にですね,案でもいいからお示ししてもらいたいと,このように思うわけでございます。 それから,エアコンのことでございますけれども,総務局長さん他都市とも比べてと言いますけども,暑さは他都市と同一じゃないんです,岡山市は。極端に言えば仙台市と岡山と比較したって比較しょうがないわけなんです。物差しはないんです。岡山県内でも新見や津山と岡山市とは全然温度の差が違うわけです。岡山市でも北部と南部とはまた全然違うわけなんです。なぜ他都市をまねなければならないか,なぜよそがやったらうちがやろうという姿勢が私はいい気持ちはしないわけです。金がないんならないとはっきり言えばいいんです。また,庁内の人は寒いからといって上着を着て仕事をしているんです。現業,現場の人は暑い中を一生懸命やってるんです。同じ職員です。同じ人間です。外へ出たから暑いというのは多少やむを得ません。だけれども,せめてエアコンぐらいつけてあげて,そして道中ぐらいに涼を与えるという人間味が必要だと僕は訴えてるんです。他都市やこう比較する必要はありません。日本国じゅう同じ温度で同じ環境ならば僕は言いません。そういう意味から言ってるんです。そして,それも今一斉にすぐかえなさいと言ってんじゃないんです。今度新車を買うときに買いかえるときからやったらどうですかと,こう言っているんです。そういう観点に立ってもう一度御答弁願いたいと思うわけでございます。 それから教育長さんね,今,小学校の分離のことを63年と,こう言われました。西小学校,これは5月1日の時点でございますけれども,1,517,38学級と。これはもう納得できるわけでございます。これで忘れてはならないのは,芳泉小学校が1,595,40学級と。こういうように西よりも大きい学校もあるわけでございます。その芳泉小学校についてどのようにお考えになっているか,その点を教えてもらいたいと思うわけでございます。また,私自身もマンモス校の解消がひいては40人学級に前進すると,このように心得ておりますので,その芳泉小学校等についてはどのようにお考えを持っているのか教えてもらいたいと思います。教育長さんのお話によっては私もいい案を持っておりますので,後ほど提案もし,御協力していきたいと,このように思いますので再度御答弁願いたいと思います。 以上。   〔市長松本一君登壇〕 ◎市長(松本一君) 再度の御質問をいただきましたが,100周年の記念事業につきましては今それぞれのチームでですね熱心に検討をやっとるわけです。申し上げましたようにそれを集約しまして,そして市民の皆さんからも非常に喜んでいただけるようなものをつくっていきたいと,このように考えておるわけでございますので,現在の状態ではその程度でひとつ御了承いただきたいと思います。 それから,町内会長の永年にわたります御労苦に対しまして何か報いるものを考えよということで,先ほどお話を申し上げましたようなことで前向きでひとつ大いに考えていきましょうと,こういう御答弁を申し上げたわけでございまして,どうかひとつこれからそういう点について検討してまいりたいと思いますのでよろしくお願いします。 ◎総務局長(八木肇君) 事業用の自動車にエアコンをつける問題につきましての再質問で,他都市の例も参考にしながらということで厳しい御指摘もいただいてるわけでございます。 で,この作業用といいますか事業用の自動車につきましてのこの問題,これは非常に,先ほども申し上げたところでございますが,各課,各局,部といいますか,作業の実態によって車両の,作業実態によっていろいろと異なっております。で,それで私の方からまとめてということでお答え申し上げたわけでございます。 で,先ほどのお答えのときにも申し上げたわけでございますが,長時間乗って,特に乗ったりおりたりする作業の厳しい職場がございます。特に一番使用頻度の多い職場と。そうしたところではかえってエアコンがない方がいいという意見もあるということも聞いておるわけでございます。そうした中で本当に作業実態の絡みの中で,類似の都市,決して寒いところと暖かいところの都市を比較しようというわけじゃございません。同じような条件のところの都市におきまして,この作業実態との絡みの中で,この辺につきましての意見の差があるというふうなことも,どのように処理しておるかというふうなことがございます。そうした点もよく聞いてみたいと思ったということでございます。 それからもう一つは,やはり議員さんの御指摘の中にもございましたが,買いかえのときからということがございます。 で,この点につきまして,やはり私どものところ今新車の増車ということにつきましては,これは財政の方でいろいろと査定いたしておるわけでございますけれど,その中でもやはり買いかえが中心というのは御指摘のとおりだと思うわけでございます。なかなか増車ということは困難で,事実上は買いかえが中心になって,大部分が買いかえだというわけでございます。そのときに使用年度といいますか,いろいろと作業の実態,あるいは走行距離等によりまして買いかえの時期も相当異なってまいります。そうしたときに,非常に買いかえ年次が長いところの車両といいますか,先々何年も置いておかなきゃならないところ,そこらとの関係,あるいはまたそうしたときに,買いかえたまたま年次に当たったところだけがクーラーがついたとエアコンがついたということになったときに,今度は逆に使用頻度は高くってもまだ買いかえ年次まで年次があるというところ,そうしたものの中で庁内的なバランスもそうしたことで新たに取り組んで,最近取り組んだような市があるようでしたら,そうしたところでその辺のバランスもどのようにとっていったのかとか,いろんな問題あるかと思うわけでございます。 本当に職員のことをお考えいただいての御提案ということで非常に温かく受けとめておるわけでございますので,御指摘の趣旨も体しながらいろいろと方法も関係各課との協議をしていかきゃいけないと思うわけでございます。決してその温かいお気持ちを御否定申し上げるというふうな気持ちじゃございませんので,ひとつよろしく御理解をお願いいたしたいと思うわけでございます。 以上でございます。 ◎教育長(奥山桂君) 大規模校であります芳泉小学校についてどのように考えておるのかということでございますが,御承知のように岡南地区が非常に目覚ましい発展を遂げておられるわけでありまして,特に芳泉小学校,福浜小学校は先ほど申しました基準を上回っておるわけでございます。南輝小学校は幾らかそれを下回っておるわけでございますけれども。福浜小学校が現在33クラス普通学級がありまして,1学級特殊学級がこれに加わっておると。それから,芳泉小学校は40学級の普通学級で2クラスの特殊学級が付加されておるというようなことでございまして。いずれも大規模校でございまして,我々といたしましても今後の児童の推移を見守らなければならないというふうに考えておるわけでございますが。現段階での今後5年ぐらいまでの児童数の推計をしておるわけでございますが,先ほど申しました南輝小学校では減少傾向に今あるわけでございます。福浜小学校も微減の,わずかながら減少の傾向にある。芳泉小学校は横ばいの状況ではないかというふうに見ておるわけでございます。現段階の我々の状況としましては,この児童数の推移を見ながら検討してまいらなければならないというふうに考えておるわけでございまして,御理解をいただきたいと思います。 ○副議長(渡辺慎一君) 次は順序に従いまして小林君。   〔29番小林勉君登壇,拍手〕 ◆29番(小林勉君) おはようございます。同じ会派が続きますけども,お許しをいただきたいと思います。(「ゆっくりやったらええ」と呼ぶ者あり)ええ,ゆっくりやらしていただきます。幸い私も市長と同じでございまして健康にも恵まれておりますし,(笑声)かつまた十分な意欲を持っておりますので,頑張って質問をやりたいと,このように考えております。 先日,本市の情報公開検討委員会が「総合的情報公開の取組に向けて」と題した中間報告書を作成されましたので,それにつきまして4点ほど私の意見を述べながら質問をいたしたいと思います。 なお,ここで多忙な中,時間を割いて研さんを進められ,短期間のうちにこれだけのものをまとめ上げられた当検討委員会の委員の方々,並びにその他の関係者の皆さんの努力に対し敬意を表しておきたいと思います。 質問に先立ち一言お断りしておきますが,情報公開の名称について,この中間報告書では公文書開示制度,開き示す制度,という名称を使っておられますので,以後この名称を使わせていただくことといたします。また,質問の性質上言い回しが多少理屈っぽくなりますので,前もってお断りしておきたいと思います。 さて,質問に入りますが,第1点は公文書開示制度に関する市民の意識調査についてであります。私は制度化へ向けて行政側の機が熟しつつある今こそ早急にこれを実施すべきだと考えるのであります。 中間報告書の中にも,その59ページに「このため,市民意識調査を実施するなど広聴活動を積極的に行い,様々な機会を通じて市民ニーズの把握に努める必要がある。」と述べておられます。何といいましてもこの制度は新しい試みですので,市民の側の意識実態もぜひ知っておく必要がありましょう。そうでないとこちらからの一方通行になってしまい,細かなニーズにはこたえられないという場合も出てくるかもしれません。幸い本市においてはこの制度についての案を練りつつある段階なので,実施した意識調査の結果を参考資料とする上からも,また実施に先立って市民の意識を啓発しておくという意味からも大いに役立つのではないでしょうか。この意識調査を実施なさるおつもりがおありかどうか,また実施されるとしたならいつごろ実施されるのか御答弁をいただきたいのであります。 次に,第2点目の質問は,この公文書開示制度を段階的に実施していくという点に関してであります。具体的には中間報告書の60ページに「制度化の対象公文書は初年度については実施年度のものとし,段階的に整理のできたものについて拡大していくことが望ましい。」と述べておられる点であります。 私がここで述べるまでもなく,公文書開示制度は憲法上認められている住民の知る権利を保障する制度であります。したがって,この意味から言えば理想的にはできるだけ早い時期に開示されるべきすべてのものを対象としなければならないということになります。知る権利が基本的人権の一つである以上,この点に関してはできるだけ厳粛に受けとめるべきだと考えるのであります。 しかしながら,また一面では,この制度は明治以来ずっと続いてきた権威的な官僚行政を打ち破るものであり,体質的に見て一種の官庁革命であるとも言われています。したがって,制度化に当たっては自治体内部で摩擦もあるでしょうし,また現実的に実務面での課題も少なくないと思うのであります。 例えて言うならば,公文書について今までのものを開示にたえ得るようなものにつくりかえ,これを整理保管するには膨大な労力と経費を要しましょう。そして,この労力と経費は一体どう解決するのかという現実的な問題に直面いたします。これは財政が逼迫している折から大変な問題であります。 で,つまるところ制度化に当たっては,この理想と現実をどう調和させていくかがポイントだと考えるのであります。だから,制度化に当たっては,不完全でもいい,とりあえず実施してみて試行錯誤を重ねながら漸次充実を目指すという段階的実施にならざるを得ないと思うのであります。本市の情報公開検討委員会もこの線に沿っておられますので,その基本線には大賛成であります。 ただ,ここで私が異論を挟むのは,先ほど申し上げたとおり,なぜ開示対象の公文書を初年度については実施年度のものだけに限るのかという点であります。公文書をどれだけの範囲で開示するかということは,この制度の中心をなす最重要の事柄であります。これが狭まれば狭まるほど権利の保障の範囲は狭くなってくるのであります。開示へ向けての文書の整理保管がどういう状況になっているのか私にはよくわかりませんが,中間報告書にも述べておられるように,対象公文書は理念上は開示し得るすべての公文書であるはずです。この理想に引きかえ中間報告書の,初年度については実施年度のものとするという現実は余りにもかけ離れたものであり,安易に流れ過ぎているのではないでしょうか。この点についてはもっと住民の側に立った判断をしていただきたいと思うのであります。 そこで,次の点をお尋ねいたします。 まず1番目は,この制度を実施するに当たって初年度についてはなぜ対象公文書を実施年度だけとなさるのか。 2番目は,知る権利の保障という住民の側の利益を考えるならば,初年度に関しても範囲をもっと拡大すべきであると思うのですが,この点をどうお考えになっておられるのか。 以上2点について御答弁いただきたいのであります。 次に第3点は,同じく開示の対象となる公文書についてなのですが,ここでお尋ねする点は横の範囲の広がりではなく,一つの意思が形成されていく流れの中にあって,一体どの段階で開示対象の公文書とすべきかという点であります。この点についてはあれこれ説明しておりますと時間もかかるし煩わしくなりますので,要点だけを申し上げます。 開示対象の公文書となる段階について中間報告書は,決裁または供覧及び審査を終えた段階で対象とすると述べています。その理由とするところは,未成熟なものについては市として対外的に責任は持てず,また不必要な混乱を招き,かつ公正な執行に支障を来すおそれがあるということのようであります。で,これは非常に安全な方策であると言えましょう。行政を執行する立場に立てば一応理解できないでもありませんが,しかしここは公文書開示制度の原点に立ち返って,この制度の最大の効用は何かということをよく考えていただきたいのであります。私はこの制度の最大の効用は,今まで見られなかった行政への市民参加を促すことにあり,大げさに言えば間接民主制の欠陥を補って市民の参加民主主義,つまり直接民主主義を浸透させるという点にあると考えるのであります。平たく言えば,市としての意思形成の過程の中に住民の意思が生かされるべきだと考えるのであります。 この観点から言うならば,例えば決裁があって後その情報を得たとしても既に遅きに失したという場合もあるでしょうし,また不必要な摩擦が出てくる場合もあるでありましょう。確かに市民の意識はいまだ未成熟であることは否定できませんし,反面それに対する漠然とした不安感のあることも事実でありましょう。だが,将来のためにこの範囲はできるだけ広くとっておくべきだと思うのであります。 そこで,お尋ねいたします。より多くの住民参加を図るという意味で,中間報告書が妥当とする線よりも幾らか前の段階の情報をも開示の対象とすべきだと考えるのでありますが,この点について御答弁をいただきたいのであります。 最後に,第4点ですが,行政救済についてお尋ねいたします。 一般的に言って住民の知る権利を保障しようとする場合,開示の対象となる公文書の範囲を厳格に定めてさえおけばそれで十分だというわけにはまいらないと思うのであります。その権利を担保する制度がなくてはなりません。つまり自治体がなした非開示処分,公開しないという非開示処分について,それが適法であるかどうかを争える適正な法制度が存在しなくてはならないと思うのであります。しかもその制度はチェック機能としてうまく作動しなければなりません。もし仮にそうでないとするならば,結局,条例の適正な運用は自治体内部の自律的な努力に期待するしかないということになってしまいます。このように救済制度をどう運用するかは住民の知る権利に重大な影響を与えることになるのであります。 中間報告書によりますと,検討委員会が妥当だと考えておられる救済制度はおおむね次のようであります。すなわち,まず住民は市長に対して非開示処分についての不服申し立てをする。すると,市長は市の附属機関である審査機関に適法かどうかの審査をさせる。次いで市長はその審査結果を踏まえて不服申し立てに対し決定を行う。だが,この審査機関の審査は市長に対しては法的な拘束力は持たない。という制度を考えておられるようです。ここで言う審査機関は,地方自治法第138条の4第3項の附属機関を頭に置かれているのだと思うのですが,その機関は言うなれば一種の諮問機関であり,機構的にも執行機関に附属したもので,救済の実効性という点では弱いと言わざるを得ないのではないでしょうか。中間報告書はさらに,この審査機関の中立性を担保する意味から委員の任免に議会の同意を要するところもあると述べておりますが,問題は人的な中立性ではなく機構的にどれだけ処分庁たる行政機関と距離があるかということだと思うのであります。で,私自身は救済機関については,他を拘束する裁決権を持った,しかも独立性のある第三者的審査機関の設置が理想だと考えるているのであります。ただ,これだけの強力な審査機関を設置できるかどうかが問題であります。これを設置する法的な根拠は行政不服審査法第5条第1項2号により条例で設置するという点に求められると考えるのですが,この点に関しては学者の間でも論議が分かれているようであります。 そこでお尋ねいたしますが,1番目はこの独立した第三者的審査機関は設置できるとお考えなのか,あるいは設置できないとお考えなのか。2番目は,もし独立した第三者的審査機関が設置できないとするならば,附属機関としての審査機関を設置することになると思うのですが,その場合附属機関に中立性を保たすためどのような工夫をなさろうとしておられるのか。以上2点についての御答弁をお願いいたします。 これで第1回目の質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)   〔市長松本一君登壇〕 ◎市長(松本一君) 小林議員の御質問に対しましてお答えをいたします。 公文書の開示制度についてでございますが,この公文書開示制度の柱の一つには,これにより市政に対する市民参加を促進するということにあると言われております。したがいまして,この制度についての市民の方々の御意見をお聞きすることとともに,制度の内容についても十分御理解をいただくよう努めなければならないと考えております。 御提案の市民意識調査につきましては,市といたしまして実施を予定しておりますが,その時期については,公文書開示に至る事前準備の段階との関連を見ながら,例えば文書の調査の結果の分析に当たっての参考,または懇談会における判断資料としてはどうかといったことも考慮をいたしまして,最も適切な時期を選んで行いたいと考えております。 その他につきましては関係局長からお答えいたします。 ◎総務局長(八木肇君) 公文書開示制度につきましての市長答弁を補足さしていただきます。 で,制度実施に当たりましてこの初年度の開示対象公文書を実施年度だけと限定するのはなぜかというお尋ねからまずお答えさしていただきます。 で,公文書開示制度を的確に運用していくためには文書管理の適正と,それから検索しますその体制の確立が大前提となるわけでございます。で,そのためには大量に蓄積されます公文書を件名ごとに整理しまして文書分類表に従って検索が可能なように管理する体制を整えなければならないのでございます。本市におきます従前の文書管理につきましては保存を第一義的な目的としたものとなっておりますために,これを検索可能なものと組みかえるということがございます。そうなりますと,御指摘の中にもございましたが,膨大な労力と経費が必要とするために,これは当面は実施年度の文書から開示し,引き続き整理のできたものから段階的に対象を拡大していくことを予定しているということでございます。 それから,それに関連いたしまして,知る権利の保障として市民の利益を考えるのであれば,開示対象をもっと拡大すべきであると思うがどうかということでございます。 で,公文書の開示対象の範囲については,この制度が文書管理システムを大きく転換させると,御指摘でもございましたものでございます。どうしても過渡的な経過措置ということで全面的な開示が困難であるという点につきましては御理解を賜りたいと思うわけでございます。 ただ,文書実態調査に伴います公文書の整理ということについては,今年度からかかっているところでございます。で,整理されたものから開示するという原則からいたしますと,この制度実施の時点では,今年度から既に文書実態調査に入っておりますので,対象文書につきましても拡大されているということが言えるのじゃないかと思うわけでございます。 なお,この制度運用上の配慮といたしましては,例えば永年の保有文書につきましては,現状の保存方法から検索可能なものにつきましては開示に努めるなど,開示対象の範囲の拡大ということは図っていかなきゃいけないのじゃないかと考えておるわけでございます。 それから,公文書の開示の時点を決裁の時点とするというのは,市民参加の趣旨から見て遅きに失するのじゃないかと,その前の段階での情報の開示をすべきという点でございます。 で,行政執行の場合に限りませず,どのような意思決定に当たりましても,最終的な決断に至るまでの間というものには試行錯誤がされるというものでございます。したがって,こうした意思形成過程におきます内部情報というものが,これはやはり確定的なものではないということで,またときには正確性を欠くこともございますし,あるいは開示することによりまして誤った情報の伝達を招いたりするおそれもあるんじゃないかとか,あるいはまた行政の基本原則であります公正,あるいは確実という点につきましても考えていかなきゃならないようなこともあるということも予測されるわけでございます。 御指摘の決裁時点の開示という点では情報提供として遅いという点でございますが,行政行為におきます意思形成につきましてはおおむねこの段階を追って決裁の積み重ねをされるものでございますので,それぞれの段階におきましての開示ということによって行政情報の把握もなされるのではないかというふうに,段階的な決裁という中でも考えられるのじゃないかと思うわけでございます。 それからなお,情報公開制度につきまして,公文書開示によってのみこれは担保されるということでございません。やはり他の広報制度を含めまして総合的な情報提供制度の充実をも目指すものでございますので,こうした諸施策とあわせまして市民参加の趣旨に沿いますように努めてまいりたいというふうに考えるものでございます。 それから,市長から独立した組織としての第三者の救済機関を設置するということについての余地についてでございます。 で,公文書の非開示決定に対します不服申し立てに対する救済機関ということで,市長から独立した審査機関設置することの可否ということでは,これは行政不服審査法の規定,これは御指摘の中でもございました,御質問の中にもございましたが,行政不服審査法の規定,あるいは現行の地方自治法の趣旨から見ますと,やはり長以外の各執行機関のような独立した地位権限を持った組織を設けるということはできないもんじゃないかというふうに解しておるわけでございます。 それから,そうした独立の救済機関が設置できないということであれば,附属機関としての審議機関にどのように中立性を確保するかということでございます。 既に公文書解示制度を実施しております各自治体におきましては,処分者である長に行政不服審査法に基づきます異議の申し立てがなされた場合に,処分者である長が再度判断するに当たって,原処分に関与しなかった第三者的立場にあります方々の審査を経ることに加えまして,その意見を原則として尊重するということによりまして,当該審議機関の中立性を確保して,長の再判定におきます適正を確保しようというふうな方法をとっておるところでございます。本市といたしましてもこのような仕組みが現行法の枠内では最も中立性が担保される制度ではないかというふうに考えておるところでございます。 以上でございます。よろしくお願いいたします。   〔29番小林勉君登壇〕 ◆29番(小林勉君) 再質問さしていただきます。これはもう幾ら論議しても水かけ論みたいな形になってしまうと思いますので多くは申し上げませんが,2点ほど再質問さしていただきます。 まず第1点の市民の意識調査でございますけれども,これはもう早急にできるんではないでしょうかねえ。もうこの7月から文書整理にかかっておるし,来年度からは懇話会ですか,これが発足すると。もう既にその中で案の検討が始まるわけですので,それに間に合わすためにもこれはもう早急にやっていただきたい。もうでき得れば63年度ぐらいから条例でもって情報公開制度を発足させると,このようにやっていただきたいと思うのですが,再度申し上げます。本年度じゅう,もしくは来年度初めにかけて市民意識調査をやっていただきたい。これに対する御答弁をお願いいたします。 それから,第2点目は,初年度については実施年度のものに限ると,対象公文書を実施年度のものに限るという点。これは私は文書を整理していく過程は非常に大変だということはよくわかっております。しかしながら,質問でも申し上げましたように住民の側に立った考えも入れていただきたい。これは実施年度だけとせずに,実施年度ともう一年前の公文書を加えるということはできないかどうか。 この2点について御答弁お願いいたします。 以上で終わります。 ◎総務局長(八木肇君) 文書開示制度につきましての再質問の2点につきましてお答えさしていただきます。 まず第1点が市民意識調査についてということで,これを本年度か明年度初めにかけて意識調査を実施することについての御提言でございます。で,この点につきましては御指摘の趣旨,御趣旨を踏まえまして私どもいたしましても早急に取り組んでいく必要があると考えておりますので,御理解をお願いいたしたいと思います。御指摘の趣旨を踏まえた取り組みということで十分認識いたしておりますので,よろしくお願いいたします。 それから,2点目につきまして,この初年度に限るという点でございますが,この点につきましては先ほども申し上げたところでございますが,現在文書実態調査に取りかかっております。で,その文書実態調査に取りかかっておりますので,その実態を踏まえますと,これは必ずしもその初年度ということにつきましては決して拘泥しておるもんじゃございませんので,この文書実態調査が今年度からかかっておると,その中で開示可能の年度が繰り上がってくることも考えられます。そうしたことで可能な限り繰り上げていくというふうな方法を考えておりますので,その点もよろしく御理解を賜りたいと思うわけでございます。
    ○副議長(渡辺慎一君) 次は順序に従いまして有井君。   〔6番有井靖和君登壇,拍手〕 ◆6番(有井靖和君) 農家の方々は豊作の秋をこれから喜ばれ,また一方では円高による中小零細商店の皆さん方の深刻な悩みというもの,私どもひしひし肌に伝わってくるところでございます。また,この夏は一段と猛暑が厳しく,先ほども御質問がありましたが,私どもはかねてから職員の皆さん方の日ごろの努力なり,あるいは献身的な活動に対し心から敬意を表し,また管理職の皆さん方にとっては身銭を切ってみずからの自分の車で,現場なり,あるいは関係の相談,仕事をこなされていることに対し感謝をするところでございます。エアコンの問題も私は何年か前にこの席で御質問をさしていただきましたが,その答弁と何ら前進をしてないところに職員に対する思いやりという面では多少どころか随分欠けておるなあというような感じをしておるところでございます。 さて,通告に従いまして質問をさしていただきたいと思います。 先般も家庭排水の問題におきましては御質問がございましたが,私は多少角度を変えて市民の意識の盛り上がりについてどのようにしたらいいものかということをお尋ねをし,また努力をお願いしたいのでございます。 最近市内では都市化が著しく進展し,農業用水の汚れが相当目立つようになったのは,私だけが感じておるものではございません。特に私が住んでいる高松稲荷地区の用水にはヘドロが相当な厚さで蓄積し,夏には悪臭を放ち,また農業用水はもとより我々が日常快適に生活を送っていく上でも大変好ましくない状況となっております。こういう状況は住宅が多く建設されて他の地域でも同様だと思うところでございます。このために私は今後の地域環境の浄化対策として家庭排水対策を一大市民運動と位置づけ積極的に推進することがぜひとも必要ではないかと思っておるところでございます。 私どもの子供のころを思い出しますと,生活の知恵として,台所やおふろの水は,かめやつぼに一たんためて,必要な排水は畑などに肥料として還元をしていたことを思い出します。現在では垂れ流しといっても言い過ぎではありません。こういったことが農業用水や笹ケ瀬川などの河川,さらには最近マスコミなどで汚染問題が社会問題となり大きく取り上げられている児島湖──を汚しているのではないかと思っているところでございます。 そこで,市民の方々の理解と一層の強力で沈殿升の設置などなど,浄化対策を進めるための一大市民運動を積極的に展開していくべきで,そういう運動を円滑に推進するために一定の補助,助成なども出したらいかがだろうと,このように思っております。 念のため申し添えておきますが,昨日の質問内容と多少違っておりますので,昨日の答弁をそのまま読み上げることのないようにお願いを申し上げておきたいと思います。 さて,次は商法の問題であります。簡単でありながら,内容については極めて中小法人などの,法改正の中で大変深刻な問題が今試案として法務省の方から提起をされておるところでございます。現在法務省は昭和63年施行を目指して商法の改正作業を進めておるところでございます。この改正試案の内容は中小企業にとっても死活問題になるものとなっておるところでございます。中小企業に影響を与える事項につき,時間の関係で全部を御質問するわけにはまいりませんが,二,三点お尋ねしたいと思い……。その前に少々その内容を皆さんとともに知ってもらえたらさらに理解を増すのではないかと思っておるところでございます。 最低資本制度の設立を引き上げる問題,現在は御案内のように株式会社には最低資本金制度はなく,有限会社の最低資本金は10万円となっていることは皆さん御案内のとおりでございます。この改正理由は財政基盤が弱い会社の設立を防止し債権者保護を図るというものであります。しかし,資本金が幾ら多くても会社は倒産しますし,また資本金が少なくとも社会に迷惑をかけるような会社の経営をやっていない人も多くおられるところでございます。それなのになぜ法務省はこのような制度を設けようとするのでしょうか。この制度は新規設立会社だけと思ったら大間違いであります。現在ある会社も3年から10年に最低資本金額に達しなければ,万が一この期間内に資本金が達しない場合は強制的に株式会社は有限会社,さらに合名,合資,有限会社は合名,合資会社にさせられてしまうというようなことでございます。改正案では株式会社の最低資本金を2,000万円,有限会社の最低資本金を500万円とすることを提案をしているところでございます。 2つ目には,決算書を登記所に提出する公開でございます。株式会社は貸借対照表と損益決算書を登記所で公開,2つ目には有限会社は原則として貸借対照表の登記所に提出して公開し会社の計算を明確にするというもので,これにより債権者保護に資するということでございます。法務省の立案担当者は,中小会社の経営をブラックボックス,暗いボックスというようなことと言っているようでございます。中小会社の経営の実態の認識を誤っているといっても言い過ぎではないような,このように間違った認識のもとで改正作業が行われようとしておるわけでございます。本来,中小企業の会社には利害関係人も少なく,多くは経営者の個人的な信用によって取引をされているのが実態ではないでしょうか。一般の人にまで会社の決算書を公開するという必要はないというように私は思うわけでございます。この決算書の正確性を担保とするために登記所に公開した決算書に偽りの記載があった場合は,その決算書を作成した会社の役員は処罰を科せられるわけです。外部の専門家による監査を受けていない会社の決算書は虚偽と推定することになっていますので,この罰則は悪意のあるものに意図的に利用されやすく,いたずらに経済社会に混乱を生むということにはなりかねないだろうか。 3番目といたしまして,取締役の責任の強化が試案の中にあります。特に,専門家による外部監査を受けていない会社や登記所に決算書を提出していない会社の取締役は,債権者に対して直接責任を負うということであります。専門家による外部監査を受けていない会社や登記所に決算書を提出していない会社の決算書は虚偽と推定し,会社が支払い不能状態のときでなくても,債権者が弁償を受けられなかったというだけで,会社の取締役は責任を追及されるというようなことでございます。責任を追及される取締役は代表取締役だけではなく,平の取締役や名前を貸しているだけの取締役もその責任の追及の対象になるということであります。今回の商法改正試案には中小会社の実態の無理解が前提にあり,無視したりして提案されているのは明々白々でございますが,このような商法改正が成立したら中小会社は切り捨てられ,社会に混乱を招くということであります。 そこで質問をさしていただきますが,商法改正試案と本市の企業に与える影響──というものは大であります。この件につきまして御見解をお聞きしたいと思います。 2つ目には,関係課は今後どのような方向で進んでいこうと,この試案が進んでいくのか見守って,できれば委員会などにも報告を願いたいものでありますし。聞くところによりますと商工会やその他のあらゆる商法に係る各種団体の皆さん方いろいろ意見を申し述べられる機会を与えられているようでございますが,私どももこれを真剣に注目しておるところでございます。どうぞその点についてもお聞かせを願いたいのでございます。 続きましては,これは法律の問題でございますが,かいつまんで5点にわたって今回の法改正の実施による内容についてお尋ねをしておきたいと思います。 障害者年金の問題でございます。障害者年金の給付条件についてお尋ねをしておきたいと思います。また,事後重症と呼ばれるケースについての内容についてもお聞かせを願いたいのであります。また,20歳の傷病による障害基礎年金について,改正前は障害福祉年金というような名称で呼ばれておったようでございます。基準障害についてもあわせてお尋ねをしたいのであります。最後には,新国民年金制度について私ども市民の皆さんが十分注意する点についてお聞かせを願いたいのでございます。5点についてお願いをしておきたいと思います。 さて,次は衛生関係の,衛生局の関係の問題でございます。 基本的な医療整備と建てかえの問題でございます。御案内のように吉備病院は昭和23年10月に建てられ,またその後3階を増築したところでございます。また,せのお病院につきましては26年に建てられたようでございます。現在は,特に吉備病院は西北部の医療の拠点として合併以前から高く期待をし,また私ども医療を受ける側としては隔離する病院から治す病院というように期待をしておったところでございますが,なかなかその期待を裏切って……くれておりません。したがいまして,私どもはもうぼつぼつ,従来のやりようの医療というものについては見直す必要があるんじゃなかろうか。特に医者の問題につきましても,日本は医者が多い国の一つに挙げられております。したがいまして,もうぼつぼつ両病院とも基本的な医療整備という面で建てかえや内部の充実を研究検討していただく時期に来ておるんじゃなかろうか,このように思っておるところでございます。 2番目は医師住宅の問題であります。これは吉備病院の東に医師住宅が3軒建っております。現在は荒れ放題の住宅でありますが,伝え聞くところによりますと,これも今年2月に起債が償還ができておるようでございます。その住宅はそのまま解体をして競争入札にするのか,あるいはそのままでするのか,そこら辺についてお尋ねをしておきたいと思います。また,更地で競争入札をされるのはいつごろになるのか。また,解体をされようとしたらその解体はいつごろされようとするのかお聞かせを願いたいのであります。 次はリハビリの問題でございます。多額のお金を投入してリハビリの施設をつくっていただきました。欲を言えばまだまだ要求,要望というものはあるわけですが,私はひとつここで提案さしていただきたいと思います。リハビリという中に,どうしてもおふろへ入って体をほぐして,そしてリハビリをしていけばさらに効果があるんじゃなかろうか。幸いにして私たちの周辺には浮田温泉や長野の冷泉,松尾の温泉,冷泉などがあるわけです。ですから,関係者とお話をしていただきまして,リサイクルのおふろというものをこのリハビリの中に取り入れたらどうか,このように思うわけですが。これは費用もかかるわけでございますけど,そういう中でリハビリの充実というものをお考えを願えばありがたいんじゃなかろうかと思うところでございます。 続きまして,建設と経済にまたがる問題でございます。高松城址跡と周辺用水整備についてお尋ねをしておきたいと思います。 将来,高松城址跡及び周辺の公園の完成した時点では,都市公園法並びに岡山市公園条例などにより将来公園の管理に必要と思う考え方をお示しをいただき,今自由な使用といいますか,いろいろそういう面での目に余るようなものもあるわけですから,そういう管理面において今後どういうようにされていこうとするのかお示しをお願いしたいのであります。 それから,雑木や草刈りなど,岡山市のどこの課が担当されるんかわかりませんが,年に計画的に整備,雑草の整備というものもやっていただきたいと思います。ボランティアなどにも頼るのも結構かと思いますが,何せそういう岡山市の公園としての整備管理という面でもう一つはっきりさせていただきたいのであります。 2つ目は,公園整備についてさらに拡張しようという計画,先般も新聞の方で報道されておりました。その地権者交渉はいつごろやられるのかお聞かせ願いたいのであります。また,買収後の整備というものがいつごろ完成されようとするのか。また,瀬戸大橋に合ったものか,それ以後遅くなっていくのか,その辺の時期を目安というものを教えていただければと思います。 周辺の用水整備でございますが,御案内のように高松城址の周辺には用水の流れ,城を取り巻く人工の沼がつくられております。夏にはこの沼が蚊の発生の源となっているのも事実であります。将来は水の流れもよくなることとは思いますが,現在の用水整備計画では完成までに時間がかかり過ぎ眠たくなるような思いでございます。地域住民方々は少しでも現在の整備計画を早めてくれ,強く希望をしているところでございます。公園近くの住民の心を察しいただきまして御答弁をお願いしたいのであります。 次は教育関係でございます。 高松中学校の体育館と格技場の建設の陳情がなされております。現在の体育館は昭和36年に建造されております。非常に狭く,現在では19学級,839人の本校としては極めて狭小であります。体育館としての機能が現在は入学とか卒業のときすら支障を来す,こういうような状況でございます。そういう面で一日も早く,土地の有効利用ということで2階建て──下は格技場で上を体育館。そして,開放校になっておりまして,それへトイレがないわけです。トイレも今学校の方の生徒が使っているトイレを使っておるような状態でありますし,もろもろの条件を勘案しますと一日も早く体育館の改造並びに格技場の新設を強く要望しているのであります。これは連合PTAの関係で出ておるはずであります。 それから,体育関係の調査とスポーツの利用,つまり休耕田の利用についてお尋ねをしておきます。 現在行っている本市の体育施設整備調査結果を急いでくださるよう要望しておきます。これは答えんでも結構でございます。 本来調査結果を待たずして施設の不足は,現在ある中でも旭川東に厚く西に薄い状態であります。最近のスポーツ人口の増加というものを見ますと大変目覚ましいものがあるわけでございます。スポーツに対する市民の要求,ニーズが多様化しているのも御承知のとおりでございます。それに対しスポーツ施設が不足していることは否定できないわけであります。市長さんになられ一貫して市民総スポーツを提唱,施設の整備充実に力を入れてこられておるところでございますが,さらに現在も市のスポーツに対する施設の要望は重要な課題になっていることは申すまでもございません。新総合計画の中にも含まれていますけど,当面市民の要望にこたえていく上で緊急対策として市長に提言さしていただきたいと思います。 全国初めての試みとして福岡市が昭和59年11月から建設を進めていた水田用地,すなわち休耕田を活用した田園スポーツ広場──を建設し,当面の緊急避難措置として活用していただいたらと思うわけでございます。念のためにこれも申し添えておきますが,関係課におかれましてはことしの教育長の答弁が仮に今後検討とか研究とかいうような答弁であったとしても,この場限りで済ますことなく積極的に実現に向かって具体づくりをしてもらいたいことを重ねて申し上げて第1回の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) ○副議長(渡辺慎一君) 質問の途中でありますが,午後1時まで休憩いたします。    午前11時51分休憩    ~~~~~~~~~~~~~    午後1時7分開議 ○副議長(渡辺慎一君) 午前中に引き続いて会議を開きます。    ───────────── ○副議長(渡辺慎一君) この際申し上げます。会議録署名議員脇本君が退場されましたので,会議録署名議員に高木君を追加指名いたします。    ───────────── ○副議長(渡辺慎一君) 当局の答弁を求めます。   〔市長松本一君登壇〕 ◎市長(松本一君) 有井議員の御質問に対しましてお答えをいたします。 まず,せのお病院の件でございますが,現在のせのお病院は建設後既に25年を経過いたしておりまして,施設は非常に狭隘になってまいっておりますし,また著しく老朽化も進んでいるところでございます。また,病棟も分散いたしておりますために基準看護体制がとれないで,これが医療収益の上でまことに不利な状況となっております。さらに,最近の患者の中には老朽化した病院や,また設備の不十分な病院とか,あるいはまた基準看護を実施されていない病院等はとかく敬遠される傾向が見受けられるのが実態でございます。このような状況の中で院長以下医師の先生方や,また職員が一体となって経営努力を重ねておりまして,全国の自治体病院の中でも高率な病床利用率を確保しておるわけでありまして。なお,経営自体は非常に苦しい点もございますけれども,この病院は本市南部地域の中核病院でもございますし,地域住民の改善要望も強い点がございます。厳しい財政状況下ではございますが,今後建物の改築とか,あるいは医療機器の充実に向けて努力してまいりたいと考えております。 次に,吉備病院についてでございますが,昭和38年に現在の位置に建築されたものでございまして,せのお病院同様老朽化が進んでいる実態でございます。また,懸命の努力にもかかわらず経営の悪化は免れないで医療設備の充実もままならないのが現状でございます。このような中ではございますが,医師の定着化,また医療器械の導入等できる限りの努力を続けまして,昨年度の病床利用率はここ10年間の間では一番高い率を確保することができました。いささかでも経営努力があらわれたものと考えておる次第でございます。 吉備病院の改築問題でございますが,現在の敷地内には伝染病隔離病舎等がございますし,また附属施設が幾つかございまして,これらを整理して本館を改築するということになりますというと,隔離病舎の存在に支障がございます。また,改築費用が巨額に上ると考えられるのでございます。したがいまして,財源が確保されまして,医療に対する設備投資の機が熟したときには改築整備する意向は十分持っておりまして,それまでは現状のままで最大限の機能を発揮をし,診療に鋭意努力してまいりたいと考えております。 なお,医療器械の整備につきましては毎年度1,000万円程度の予算を計上いたしておるわけでございますが,本年度は特に4,200万円の予算を計上いたしまして,新鋭の器械の導入はもちろんでございますが,老朽化した器械の買いかえ等を行いまして,診療技術,また患者サービスの向上に努めさしていただきたいと思っております。 その他につきましては関係者からお答えいたします。 ◎民生局長(三宅襄君) 国民年金に関する5点の質問に対してお答えをさしていただきます。 まず第1点,障害基礎年金の給付条件についてでございます。障害基礎年金は,初診日に国民年金の被保険者であるか,被保険者であったもので日本国内に住所があり,かつ60歳以上65歳未満の者が障害認定日,これは初診日から1年6カ月を経過した日,またはその期間内の傷病が治癒した人いうことでございますけれども,この障害認定日に障害等級の1級または2級の障害の状態にあるとき支給をされるわけでございます。ただし,障害基礎年金を受けるには初診日前に保険料納付済み期間が加入期間の3分の2以上である要件があるわけでございます。 それから次に事後重症の問題でございます。障害認定日には障害等級の1級,2級の障害の状況にない者がその後障害の程度が増進し,65歳に達する日の前日までに障害等級の1級または2級の状態に該当したときは請求することによって,いわゆる事後重症による障害基礎年金が支給されるわけでございます。 第3点,20歳前の傷病による障害基礎年金の問題でございます。初診日が20歳前にある傷病については,20歳に達した後に障害認定日があるときはその日でございますけれども,この20歳に達したときから障害基礎年金が支給されます。ただし,本入所得制限及び公的年金受給制限がございます。また,本年4月から障害福祉年金の受給者は障害基礎年金に衣がえをいたしたわけでございます。 それから第4点目,基礎障害についてでございますが,国民年金法の障害程度に該当しない障害を有する方が昭和61年4月1日以降に新たに障害を生じまして,その傷病の認定日以後65歳もしくは老齢基礎年金を請求するまでの間に国民年金法の障害程度に該当した場合,障害基礎年金が支給される仕組みとなっております。 それから最後に,5点目といたしまして,新国民年金制度について注意する点は何かという御質問でございます。これにつきましては何やかしの問題があるわけでございますけれども,新国民年金制度は御存じのように農業,商業など自営業の人で20歳以上60歳未満の方,これが1号保険者,それから厚生年金,共済組合などのある職場に勤めている方,これは2号保険者でございます。サラリーマンの奥さん3号保険者でございまして,20歳以上60歳未満の方は全員国民年金に加入することとなっております。なお,1号保険者の方につきましては自分で保険料を納めていただくことになっておりまして,未納のままにしておきますと老齢基礎年金,障害基礎年金,遺族基礎年金等が支給されないことがあるわけでございます。いずれにいたしましても国民年金は国の制度でございまして,機関委任事務でございますので御理解を賜りたいというふうに思います。 以上でございます。 ◎衛生局長(竹原良一君) 家庭雑排水対策のための市民の盛り上がりをとのことでございますが,御指摘のように河川の汚濁の主な原因は今日では家庭雑排水が大きなウエートを占めていると言われております。この対策には市民の皆さん方一人一人が自分たちが汚しているのだという意識を持っていただき,身近にできることから実行していただくことが肝要だと思われます。市といたしましても機会あるごとに映画やパンフレットによる啓発を行っておりますが,特にことしの夏には川や海をきれいにするための標語コンクール,天満屋シティーギャラリーでの水環境パネル展,河川生物調査のための野外観察実習,足守,吉備地区でのふるさと水辺教室などを実施してきたところであり,親と子がともに河川などの汚れを観察していただく中で,河川の汚染に関心を持っていただき,水をきれいに守るための努力と工夫をお願いしているところでございます。今後とも御指摘の趣旨を踏まえまして市民意識の盛り上がりのために努力してまいりたいと考えておりますので,よろしくお願い申し上げたいと思います。 次に,吉備病院の医師住宅の処分についてでございます。御指摘のように医師住宅は最近ではその利用もないため建物の老朽化が著しく,また昨今の住宅事情から見ても将来的に医師住宅としての必要性は考えられませんで,病院自体としても利用目的もございませんもんですから,これを売却して財源を確保し,地域医療の向上発展に役立てたいと考えております。したがいまして,現在その準備を進めておるところでございますが,当該財産の用途廃止及び建物の取り壊し,これは更地にいたしたいと思いますが,その目途がつきました後はできるだけ早急に一般競争入札に付して売却処分したいと考えております。 次に,吉備病院のリハビリに水治療をとの御提言でございますが,リハビリ診療を開設する際に運動療法の中に水治療もあわせて計画をいたしましたが,水治療は現在の建物ではスペースがないこと,患者の輸送及び介護が大変であること,治療室が離れているので湯冷め等の心配があること,また費用などの点で設置を見合わせたという経過がございますので,今後この御提言の趣旨を踏まえましてさらに検討を加えてみたいというふうに考えております。 以上です。 ◎経済局長(藤昭博君) 商法等の改正試案についての御質問に御答弁申し上げます。 法務省がことしの5月に商法等の改正試案を公表いたしまして,全国中小企業団体中央会,全国商工会連合会,日本商工会議所,いわゆる商工3団体に対しまして意見の照会をしておるようでございます。で,これを受けました商工3団体は今内部で検討協議を進めておる段階のようでございまして,承るところによりますと11月の中旬ごろには法務省に対して意見具申をしようと,こういうような動きにあるようでございます。このように現段階では法務省と商工3団体との間の,いわゆる法務省から3団体へボールを投げた,受け取ったボールをまだ返していない,検討中と,こういうような段階でございますので,我々地方公共団体といたしましては現段階でのその見解はひとつ差し控えさしていただきたい,このように考えておるところでございます。 次に,高松城周辺の用水整備の問題でございます。公園周辺の水路の整備につきましては,農業用水という面と,もう一つはやはり歴史的に意義のある城址の周辺環境,この二つの観点から昭和58年度から継続的に改修を進めておるところでございます。今後とも地元関係者はもとより関係課と協議調整を図る中でできる限り早期完了を目指して努力をしてまいりたいと,このように考えておるところでございます。 ◎建設局長(神原俊彦君) まず,高松城址公園,管理をどのようにしていく考えかという御質問でございます。これは都市公園法,岡山市公園条例などによって他の公園と一体的に厳正に管理する予定でございます。 それから,除草や剪定は年間管理をすべきではないかという御質問でございます。公園課において必要に応じ指名業者によって除草や樹木の剪定を行っておりますが,将来的には年間管理ができるよう検討していきたいと,このように考えております。 次に,高松城址公園の2期計画の用地買収の時期はいつごろになるのか,また施設整備はいつごろ完了する予定かという御質問でございます。第2期計画1.2ヘクタールの用地買収は62年度から取り組みたいと考えております。施設整備は63年度より着手し,65年度完了を目標に努力していきたいと,このように考えておりますのでよろしくお願いします。 ◎教育長(奥山桂君) まず,中学校の連合PTAから高松中学校の体育館の整備,格技場の整備についての陳情についてどのように考えておるかというお尋ねでございます。教育委員会は60年度から重点努力目標の中に体育施設の充実を掲げまして,各校の現有の屋体の保有面積と今後の生徒数の推移等を考えながら取り組んでおるところでございます。特に文部省基準に比べて狭隘な学校につきましては財政事情等を勘案しながら国庫補助採択が得られるように関係省庁へ働きかけまして,整備充実に努力をしてまいりたいと考えております。そういう状況でございますので,御理解をいただきたいと思います。 それから次は,休耕田を借り上げてスポーツ広場にできないかというようなお尋ねでございます。御指摘にもありましたように,市民皆スポーツによるスポーツ人口の増加とスポーツに対する市民のニーズは多様化してまいっておりまして,このためスポーツ施設の不足は否定できない状況でございます。したがいまして,現存のスポーツ施設も含めその整備充実に努めるとともに,身近なスポーツ活動の場として学校体育施設の開放を学校の協力によりまして拡充をしておるところでございます。御指摘の件につきましては,今後先進都市を調査いたしまして,関係課とも協議をしながら研究をしてまいりたいと考えておりますので,よろしくお願いをしたいと思います。   〔6番有井靖和君登壇〕 ◆6番(有井靖和君) 再質問さしていただきます。 吉備病院の問題につきましては,あるいはせのお病院の問題につきましても前向きな御答弁でございました。岡山市の57万市民の隔離する病院というよりは治すという,そういう病院に一日も早く整備をしていただきたい。すなわち,医療の南部,西北部の拠点としてですね,今後関心を高めて,その整備充実には力を入れていただきたいと思います。 また,リハビリの問題につきましては,いろいろ吉備病院には問題もあるかと思いますが,岡山県の方の隔離病棟の全体の整備計画がいずれにしても二,三年内には3つぐらいに集約されるというようなことも実は耳にしておるところでございます。そういう時期を一つのめどとして,整備のめどとしていただきたいと思っております。また,おふろ等々につきましても,確かにそういう,どういいますか,伝染病棟の間借りというような形でそこを利用させていただいておるわけですから,そこへまたお金を投じろというようなことは私も今の段階では差し控えておきたいと思いますけど,いずれにしてもこれからの高齢化社会に向けての,ただ単なる薬や注射でその場をしのぐというんでなしに,根本的にはそういうリハビリというものが医療のかなめになってくるんじゃなかろうか。また,医療の厳しい支払いの中でそういう薬づけとかいうようなものが今見直されているとこでございますので,そういうもろもろの情勢を踏んまえてこれからの将来を展望した,高齢化社会にマッチしたそういうものをつくっていただきたいと,このように思っております。 それから,教育委員会の関係でございます。国庫補助等々の問題もございますが,また他にはこういう城跡方面にも武道館,体育館を建ててほしいというような要望もあろうかと思います。しかしながら,それもそれとしながらも,やはり教育の一環として早く整備しなければいけない一優先順位も先般御発表になったようでございます。その中には,やはり中学校や教育現場での体育施設の整備充実というようなことも3番目に掲げられておったようでございますので,この高松中学校の体育館改造,格技場の増設等々につきましては一段のお力を入れていただきたい,このように思うところでございます。 また,家庭排水の問題でございますが,衛生局長さんの方から,これから盛り上げる運動に努力する,この言葉に期待をしておきます。一大市民運動として自分たちの家庭から出たものは自分たちで処理をするという意識の高揚というものについても市民のひろばなどを通じて啓発啓蒙活動,一層お力を入れていただきたいと思います。 また,商法改正の問題でございますが,行政としての立場を差し控えさしていただくという御答弁でございます。現在の段階では私はそれ以上の御注文はつけないでおきたいと思いますが,いずれにしても中小零細企業にとっては大変な問題であります。したがいまして,特に注目をしていただき,この件につきましてはまた機会があること,お知らせを願いたいと思っておるところでございます。 また,年金等々の問題については,非常に関心が薄いというのが一般社会の風潮であり,そこへ突き当たってから初めて反省をする,また失敗したというような後悔の声を聞くわけでございます。この点につきましても,国の制度というものでもありますが,やはり私どもはそういう市民のひろばを通じてこういう新国民年金の問題の注意するとこ等々については知らせていく義務があるというように思っておるところでございますので,どうぞよろしくお願いをいたしたいと思います。 高松城址の件でございますが,周辺の整備につきましては年度計画で進んでいただいておるところでございますが,何としましても先祖からの土地を気持ちよく公園整備として提供していただきました。これも合併以前,合併後の15年たった今日,地域の提供してくださった皆さん方の不満というものは,やはり用水が整備されてない,あるいはその他のもろもろの不満というものが山積をし,先般も町内会長会議等々でこの不満というものを耳にしたところであります。したがいまして,今までのような整備計画という上に一歩前進した計画をお願いをしたいのであります。管理責任等々につきましては,今建設公園課の方から計画的にやろう,あるいは都市公園法,あるいは岡山市の公園の条例等々に適応した管理をしていくと,こういうことでございますので,どうぞその点につきましてはぜひ管理責任,管理はどこだという,そういうものについてもですね,ぜひ確立をしていただきたいと思います。 いずれにしても,私どもがやはり生活をしていく上ですべてが重要な問題でございます。しかしながら,答弁はありきたりな答弁ということで若干不満でございますが,将来を期待をいたしまして質問を終わらせていただこうと思います。ありがとうございました。 ○副議長(渡辺慎一君) 次は順序に従いまして矢木君。   〔1番矢木明君登壇,拍手〕 ◆1番(矢木明君) 数えてみたんですが,きょうの私の質問は61回目に当たるようであります。どういう質問をしたか今一覧表ができておりませんけれども,質問をして解決をした問題については再び取り上げておりませんが,解決をしてない問題については再三にわたって取り上げているようであります。きょうの私の質問は3点であります。 1つは,平和都市宣言その後の実行の諸問題についてであります。 平和非核都市宣言が行われた自治体は全国で1,038を数え,全自治体3,323の32.8%となっております。さらに本年も次々と都市宣言が行われるのでふえる予定だと聞いております。 我が岡山市も昨年6月定例市議会で全会一致で平和都市宣言を決議をいたしました。私は昨年の9月定例議会において平和都市宣言以後の実行性について質問をいたしましたが,期間が短かったので成果のほどはわからなかったのであります。1年たった今日,改めて都市宣言以後の平和行政というもののあり方について質問をしてみたいと思います。 ことしは国連の提唱する国際平和年だけに,多くの自治体でさまざまな事業活動が行われました。内容を分類してみますと,1つは立て看板や縣垂幕によるPR活動,2つは宣言を記念してシンボル塔や啓発塔の設置,3つは広報紙による平和特集号など,4つは平和関係図書や映画フィルム等の購入,展示,5つは平和講座や映画会,6つは平和祭の開催,などであります。 岡山市の場合も縣垂幕や写真展,原爆展を行い,近く記念碑をつくるそうであります。また,市民もそれぞれ平和祭や学習会,語る会などを行い,戦争体験風化に歯どめをかけてまいりました。 岡山の平和都市宣言はこれから平和行政を進める基点だと私は考えておるのであります。地方自治法第2条で義務づけられておるように,地方自治体は住民及び滞在者の安全,健康及び福祉を保持をする責務を持っています。現在のような核戦争の危機が高まっている時代,そして反核,核兵器廃絶を求める運動が広がっている時代に,地域の住民の安全や文化や環境などを核から守るための運動は現在の地方自治の根幹をなすものと思うからであります。 そこで,幾つかの課題についてお聞きをいたします。 1つは,平和都市宣言は単に市民に周知させるだけでなく,自治体の意思として国内外に通告すべきものであります。日本政府や核を持つ外国にも通告すべきだと思いますが,どう取り扱ったかお聞かせください。 2つ目は,かねてより要望いたしております岡山市平和の日の制定であります。この平和都市宣言を基本として,岡山市の戦災の日,6月29日を市の平和記念日として条例化せよというものでありますが,このことについての御見解をお聞かせ願いたいと思います。 宣言を条例化しているので最も進んだ国はアメリカであります。非核宣言をした109自治体のうちシカゴ市を初め40の自治体が条例化しており,首都ワシントンや6つの州でも州条例の制定運動が大きく進んでいると伝えられております。 3つ目の質問は,平和資料館づくりであります。毎年催されます写真展や資料展,原爆展,これらの文物の収蔵を兼ねたもので,日本各地,世界各国の平和条項としてのフィルムや図書,情報,パネル,こういうものの保管,そして適宜に展示をするということについての平和資料館であります。これについての御所見をお聞かせください。神奈川県の川崎市では今着々とその準備が進められている模様であります。 4つ目は,非核平和都市宣言自治体相互の連携活動であります。国内での会議もあり,また非核自治体国際会議も開かれておると聞いておりますので,岡山市もぜひ参加すべきと思いますが,御見解をお聞かせください。 5つ目は,平和教育の推進であります。 社会教育の分野では岡山市もかなり組み込まれております。さらに,充実するために戦争体験者の語り継ぐ記録運動などに補助をすべきと思いますが,どうでしょうか。とりわけ私が今後の課題として注目しているのは,学校教育の中に平和教育をどう取り入れていくかという問題であります。平和的生存権の問題を基本的人権の一つとして教育の体系の中に織り込んでいくことは,義務教育レベルでは極めて重要な課題であります。 そこでお聞きしたいのは,現在までの平和教育の状況と今後の取り組みについて教育長の御見解をお聞かせください。 6つ目は,平和推進活動への補助についてであります。市民の草の根運動を対象に補助金を交付し側面的援助を行うというものでありますが,これについての御所見をお聞かせ願いたいと思います。ちなみに,川崎市では補助金要綱を制定して以来,創意を生かした草の根運動が多彩に取り組まれたと聞いております。 7つ目は,被爆者援護法の制定を国に強く働きかけながら,当面市独自の被爆者援護条例をつくり,援護事業の内容を充実さしていくということでありますが,これについての市長の御見解をお聞かせ願いたいと思います。 第2の質問は,いわゆる学童保育についてであります。 岡山市は留守家庭児童に対し放課後における生活指導や少年教育の推進を目的として,昭和41年度より留守家庭児童会を開設してきました。41年度には清輝,旭東,三門学区に,42年には福浜,福島,44年度には岡南,西大寺など7校に児童会が設置をされました。しかし,昭和45年度に文部省の方針が突如変わり,国の補助金が打ち切られたのであります。以後,岡山市は単独市費でこの事業を継続してきました。 46年以降いわゆるかぎっ子対策の運動が大きくなり,全国的な要求運動に発展をいたしました。私自身もこの運動にかかわってまいりましたが,共稼ぎの人々の悩みの中で共同保育などやって国の制度化や補助金交付の要求運動を行ってきました。49年5月,参議院社会労働委員会で共産党の杳脱タケ子議員の質問に対し,当時の斉藤厚生大臣が学童保育の必要性を認めて実施を約束,50年度予算に厚生省が3億5,000万円の留守家庭児童対策費を概算要求をいたしました。ところが,大蔵省の査定はゼロであったのであります。50年5月に,51年度の実現を目指して50万人の請願署名をもって陳情をし,国会で全会派の紹介議員をいただき,国会に提出いたしました。そのころ,地方議会からも続々と意見書が上がってきました。岡山市議会も50年6月議会で意見書を全会一致で採択し,国会に提出したのであります。全国市議会議長会も51年度要望書の項目に取り上げて政府に要求いたしました。この盛り上がった運動の結果,51年度1億7,000万円の予算が児童育成クラブとして発足をいたし,今日に至っているのであります。 このような情勢の中で,岡山市は49年度では13学区に,54年度には17学区に,56年度には22学区に,そして現在25学区に児童育成クラブが開設されているのであります。厚生省が学童保育事業を認めて10年です。学童保育は全国で5,500あります。 今日働く婦人は政府の資料でも明らかなように2,263万人,全労働者の4割になりました。その7割が既婚婦人であります。その上,近年は母子,父子家庭の増加が目立ってまいりました。こういう実情から,全国小学校2万4,000校,1,200万人の小学生のうち留守家庭児童は約3割から4割と推定されております。当然,国は学童保育に対する制度を法的に位置づけるべきでありますし,必要経費を交付すべきであります。しかし,国はそれをさぼり,財政上の名目でそれをいたしておりません。学童保育の制度化の請願は昨年の102国会でも採択されているのであります。ここにも福祉予算を削って軍事費を増額するという今の中曽根政府の方向があらわれているのであります。 全国的な状況と岡山市の状況も同じように,留守家庭児童対策は緊急かつ必要な事業であります。比較的岡山市の場合はよくやっていると言えましょう。しかし,幾つかの課題があります。もう一歩踏み込んだ施策をすべきだと考え,以下幾つかの点についてお聞きいたします。 1つは,昭和61年6月に開かれた全国市長会,同じく7月に開かれた全国市議会議長会で学童保育についてそれぞれ決議をされたと聞いておりますが,その内容とそれをどう反映さしていったのかお聞かせください。 2つ目は,市の25クラスの学童保育の中に幾つかの問題点があります。とりわけ保育の効果を上げるために指導員の身分,待遇は決定的であります。この指導員の状況について,市の見解をお聞かせください。 3つ目は,学童保育,行政用語では児童育成クラブですが,この運営は地域で構成される運営委員会が実権を持つわけでありますが,この運営委員会の中に父母の代表を入れてないとの話が聞きますが,父母の代表を入れないでどうして民主的な,効率的な運営ができるか,その実情を明らかにしていただきたいと思います。 4つ目は,学童保育に行かせたいが,学区にその開設がない,そういう地域の人々の要望は,市の補助設置要綱の条件,30人以上に達してない場合,どの程度の人数の幅で設置できるという特別の配慮があるのかないのか御見解をお聞かせ願いたいと思います。 5つ目は,国の補助額の低額はその増額や法的制度化への強い要望を出すのは当然ですが,現在の市の補助額について特別の配慮をする考えがあるのかどうか,これもお聞かせを願いたいと思います。 第3の質問は,自然と緑を守る市の政策についてに関連しているわけでありますが,さきの議会で私が質問しました津島の半田山一帯の岡山大学演習林,この廃止に伴う問題であります。 私の質問以後,市は岡大などと折衝をし,詳しく聞いておると思いますので,その内容をお聞かせ願いたいと思います。さらに,国有林払い下げの国の臨調行革路線の結果,岡大側の矢折れ刀尽きた状況になった場合,市としては近郊の緑と自然を守る立場からどう対策を検討しておられるか予測があればお聞かせ願いたいと思います。 以上で私の第1回目の質問を終わります。(拍手)   〔市長松本一君登壇〕 ◎市長(松本一君) 矢木議員の御質問にお答えをさしていただきます。 被爆者援護法の制定を国に強く働きかけて,市独自の援護条例をつくり被爆者援護事業の内容を充実せよということでございますが,昭和55年に原爆被爆者対策の基本問題懇話会から厚生大臣に対しまして被爆者対策の基本理念及びあり方について答申がされました。その方針に沿いまして特別措置法も改正されております。また,最近被爆者の実態調査等も行われておりまして,その結果に基づいて対策の充実も図られるのではないかと期待をいたしておりますので,市といたしましても今後の推移を十分見守りながらその対応について努力してまいりたいと考えます。 次に,自然と緑の保全についてでございますが,新しい総合計画におきまして市街地に近接する操山,半田山,矢坂山などの樹林地は潤いと落ちつきを持った都市景観として,また防災上やレクリエーション地として保全に努めることといたしておる次第でございます。自然の保全には市民参加による幅広い運動が必要でございます。豊かな自然を守り育てる自然保護思想の高揚や自然環境保全のための規制や緑化基金の運用,ナショナルトラストなどの緑の保全について検討をひとつしてまいりたいと考えておりますので,よろしくお願いいたします。 その他につきましては関係者からお答えいたします。 ◎民生局長(三宅襄君) まず,平和都市宣言に関しましての御質問にお答えをさしていただきます。 第1点,この平和都市宣言を内外に通告をしたかという御質問でございます。 岡山市は戦争の惨禍を二度と繰り返してはならないという願いを込めまして,昨年6月平和都市宣言を行いまして,現在平和の像の建設等市民啓発の諸事業を計画実施をしているとこでございます。この宣言は,市政運営の基本理念であり,市民に平和のとうとさを思い返していただくとともに,平和で幸せな岡山市を築き上げていく努力を呼びかけるものであるというふうに考えておりまして,通告いたしておりませんので,御理解を願いたいと思います。 第2点の6月29日を平和の日として制定をせよという御質問でございます。 岡山市は,6月29日の戦災の日を中心に戦災写真展を開催し,二度と岡山を戦禍に巻き込まれないよう恒久平和を願っております。また,岡山市戦災遺族会の主催により慰霊祭も執行されておりまして,市民一人一人が強く平和を願っておるとこでございます。6月29日を改めて平和の日として条例で制定することにつきましては,今後議会の皆様方や市民の御意向も聞きながら検討してまいりたいというふうに考えております。 それから第3点目,平和資料館の設置の問題でございます。 平和資料館を独自に設置することは非常に困難でございます。既存施設の活用など資料の保管,展示の方法につきまして,今後とも教育委員会等関係機関と協議をしてまいりたいというふうに考えております。 それから,平和都市宣言の自治体の連携活動の問題でございます。 御質問の非核自治体国際会議につきましては,現在内容等不明でございます。他の自治体との連携につきましては,今後研究をさしていただきたいというふうに考えております。 それから次に,この平和推進活動の補助金の問題でございます。 岡山市は53年から毎年戦災写真展,原爆の絵と写真展等を開催をいたしまして,市民に広く恒久平和を呼びかけております。平和推進活動につきまして,市民団体の自主的な盛り上がりの中でそれぞれの立場でおのおの特色ある行事が行われるということは意義あることであるというふうに考えております。しかし,財政援助につきましては,自主的な運動,自主的な活動に意味があるというふうに考えておるわけでございますので,御理解を賜りたいというふうに考えております。 それから次に,学童保育の問題について答弁をさしていただきます。 まず第1点目,全国市議会の決議内容とその反映をという御質問でございます。留守家庭児童会の放課後の保護育成のための保育につきましては,次代を担う児童の健全育成を図るという観点からも重要なものと考えておりまして,その充実につきまして岡山市といたしましても本年3月,県市長会に要望議案を提出いたしまして,本年6月の全国市長会におきまして,1つ,学童保育事業を児童福祉法として明確に位置づけ,法制化すること。2つ,既設の施設に児童育成クラブを設置するため,補助対象枠を増改築費まで拡大するとともに補助基準額を引き上げること。この2点について全国市長会で採択をされまして,国に対して要望書が提出されたとこでございます。しかし,現段階ではこれのまだ実効がある結果は残念ながら出ておりません。 それから,第2点目の指導員の身分,待遇,さらにこれに関連をいたします市の補助金についての御質問に一括お答えをさしていただきたいと思います。 指導員の身分につきましては,地元育成クラブ運営委員会において任命されたボランティア的性格の民間指導員でございまして,市はこの児童育成クラブに対し助成をいたしておるのが現状でございますので,現行制度で御理解をいただきたいと思います。 なお,指導員の待遇につきましては,市の運営補助金の中で年々わずかながら増額をいたしておりますけれども,今後とも努力をしてまいりたいというふうに考えております。 なお,国の補助基本額は1クラブ当たり55万9,000円でございまして,岡山市といたしましては指導員2名の報酬分,その他運営費補助として1クラブ166万5,000円を補助いたしております。 次に,市の設置要綱の人数の問題でございます。新設クラブにつきましては,要綱によりまして留守家庭児童30人以上が設置要件の一つになっておりまして,従来どおり市の設置補助要綱に基づきまして学校を初め地元の御協力を得ながら設置してまいりたいと考えております。 それから最後に,運営委員会に保護者代表をという御質問でございます。運営委員会の運営につきましては,保護者の意見が反映されるということは必要なことでございます。この要綱にも,児童委員,民間指導者並びに小学校保護者,学校,育成クラブ保護者の代表及び連合町内会代表等,おおむね10人の委員をもって運営委員会を組織することといたしております。各クラブの実情によりまして一時的に保護者代表が構成メンバーから欠けておるという事態がございましたけれども,指導によりまして現在では要件にかなった運営がなされております。今後とも適正な運営がなされますように指導してまいりたいと考えておりますので,御理解を賜りたいと思います。 以上でございます。 ◎参与(井堀晃郎君) 岡山大学の演習林の廃止に伴います自然と緑の保全について,同大学との交渉の内容についてどうかという御質問にお答え申し上げます。 岡山大学所有の演習林は森林法,宅地造成規制法,文化財保護法が適用され,さらに国土利用計画の岡山市計画では良好な生活環境を確保するため積極的に緑地として保全整備を図る地域として基本方向が定められております。また,公用廃止後に土地が処分される場合は地方公共団体,地元関係住民に事前に協議をされること。この2点につきまして岡山大学に申し入れを行い,御理解をいただいておるとこでございます。大学の話では,烏山地域の演習林は廃止処分の方向でございますが,まだ公用廃止はされておりません。また,東側の半田山地域は大学の演習林問題検討委員会で他の利用方法について検討されているとこでございます。 以上でございます。 ◎教育長(奥山桂君) 学校教育において平和教育をどのようにしておるのかというお尋ねでございますが,岡山市教育行政基本方針といたしまして,風格ある教育文化都市の実現を目指している本市の教育は平和な社会の形成者として人間の尊厳を大切にし,心の触れ合いを深め,勤労と責任を重んじ,新しい時代に適応できる自主的,創造的精神に満ちた心身ともに健康な市民の育成を目的とするというふうに掲げ,また,その重点目標に国際理解を深め,平和を愛する青少年の育成に努めるという項を加えまして,平和教育の推進に努めておるわけでございます。 平和のとうとさについては学校教育の全体を通して指導すべきものでありますけれども,特に小学校3年生の社会科で岡山空襲について,また6年生の社会科で太平洋戦争について,また中学校社会科歴史的分野におきまして戦災被爆等について学習をし,当時の苦しい国民生活を理解させ,平和のとうとさに気づかせているわけでございます。また,道徳におきましても世界平和,人類愛等の内容について指導をいたしておるわけでございます。さらに,中学校の修学旅行では被爆地長崎におきましてさまざまな被爆資料を見学をさせ,平和についての意識の高揚を図っておるわけでございます。また,昨年出されました平和都市宣言は各校園に配付いたしまして,その趣旨を周知するとともに,平和教育に資するようにいたしておるところでございますので,御理解をいただきたいと思います。   〔1番矢木明君登壇〕 ◆1番(矢木明君) 再質問をさしていただきたいと思います。 私は平和都市宣言が岡山市民のものだけでは余りにもとにかく物足らないような気がいたしておるのであります。ですから,岡山市も平和都市宣言,核の廃絶を自治体の意思として発表したということを私はもっとそれぞれの機関,それぞれの国に通告をしておくことが正しい取り扱い方,このように考えておりますので,通告をするかしないかもう一度研究をしていただきたい,このように考えております。その点について,これは市長の御決断をお聞かせ願いたいと思います。 2つ目の再質問は,ただいま教育長の方から平和教育の進め方についていろいろとお話がございました。ことしから去年にかけてそれぞれの各地の中学校では副読本や手引書を作成している学校もあります。さらには,修学旅行で長崎や広島を目的地に選んだというところもあります。極めて重大な平和教育の題材であったわけであります。また,ことしは祖父母に聞く戦争体験というのを孫,今の小学校の人がおじいさんやおばあさんに聞いて非常に感銘深い状態であったことを新聞記事で読みました。このように,さまざまな具体的なやり方が義務教育課程の子供さんにやっていくことが極めて大事であるわけですから,そういうことをやられておることを参考にしながら教育長は岡山市でもやられるかどうか再度お聞かせ願いたいと思います。 特に,青少年の教育の必要性ということは……。私は振り返ってみますと,富国強兵であるとか,あるいは欧米の列強に追いつけ追い越せであるとか,あるいは万世一系の天皇,神国日本であるとか,こういうことを教え込まれた世代の人は昭和6年から始めた15年の侵略戦争に国を引っ張っていってしまったのであります。さらに,大和魂とか,八紘一宇とか,あるいは一億一心火の玉だとか,こういうことを教えられた世代は多くの先輩や同僚を戦争で亡くし,一体戦争とは何であったことを深く反省をし,真実の社会というもの,民主主義の政治というものを学んだ世代であります。つまり昭和一けたがその世代に当たるわけであります。私は教育がすべてであるというふうには言わないけれども,しかしながら教育が次代の国民をつくることもまだ事実であります。昭和一けたの世代は,今日あらゆるところでリーダーシップをとるべき時代になっております。どのような職業やどのような立場にあろうとも戦争への道を再び歩ましてはならないことを体験,実感として持っておる最後の世代であります。特に,教育の現場では校長先生や教頭先生になられた方も多いいこの昭和一けたの世代でありますし,教育長もかつては海軍兵学校の出身であります。再び誤った道を教え子が進まないよう,生き残った私たちの使命ではないかと,このように考えて教育長のもう一歩強い信念,自前の理論をこの際教えていただければありがたいと思っておるのであります。この点についてお聞かせください。 次の質問は学童保育についてでありますが,私は,市長会や,議長会の方御返事がなかったけども,同様の趣旨で国に要望いたしておるわけでありますが,このように市長会や議長会で制度化の要望を出して国に迫っている,そういう状態から見て,現在の学童保育の指導員がボランティアの範囲内にとどまっておるということは私は行政の怠慢だと考えておるのであります。 例えば,健康保険の問題にしても極めて困っておるわけであります。こういうところから,指導員の身分保障の問題,待遇の問題,より効果あらしめる学童保育をするためには,まず一番肝心な指導員の立場をしっかりと自治体が保障するということであります。横浜市では,この指導員に対して社会保険をつけることになってまいりました。こういう点についても岡山ではできるかできないのか,研究をしたことがあるのかないか,この点についてお聞かせ願いたい,このように考えておるわけであります。 次の質問は半田山の演習林であります。 私も幾人かの岡山大学の先生方にお聞きしたんですけれども,なかなかはっきり言えません。しかし,流れている空気というものは,あの半田山を岡山大学一円ではなかなか保持し切れない,国から維持管理費を打ち切られるわけです。そういう意味では,今の大蔵省や文部省,極めて冷酷でありますから,口先では近郊の里山,緑や自然を守れと言いながら実際上守るだけの予算を切って捨てるわけですから,当然のごとく岡山大学は困る立場に追い込まれるんではないか。そういうときに地方自治体としてはどうしたらいいのかということを今から研究をして,とるべき手をとっておかないと,早くも不動産業者の方々が目をつけておるわけですから,もし皆さん方が見に行かれる機会があるならば,半田山の北側に,津高の方からのぞいてみてください。どんどん宅地開発が進められようとしておりますし,既に開発の申請許可書も提出されておる。こういう状況ですから,何としても地方自治体が守っていかなきゃならん,このことを強く,しかも敏感に状況を察知して,しかるべき手を打っていただきたい,このように思っておるわけであります。 私は,先日ある本を読んでおりますと,岡山県の郷土文化財団が極めてユニークな運動をいたしております。第1番目に,自然と緑を守る運動をやると,こういうに書いておるわけです。このように,岡山県郷土文化財団とも協議をして,何としてもあの緑を守るという方向に自治体は,市の方は精力的に運動を開始していただきたいと思います。こういうことを皆さん,大学の方にも協議をしながら申し入れて,ともに守っていかないと,一たん国有林が廃止をされ,岡大の方に管理費がおりてこない場合には,やむなく民間不動産屋の手に渡ってしまうわけです。渡ってしまった後からではいろんな制約が起きてきてうまくいかない。こういうことがありますので,一歩先んじて緑と自然を守る,そういう立場で研究していただきたいと思いますが,この点についてももう一度決意のほどをお聞かせいただきたいと思います。 以上で再質問を終わります。   〔市長松本一君登壇〕 ◎市長(松本一君) 再質問に対しましてお答えをさせていただきます。 ただいま平和都市宣言を外国へ通知すべきじゃないかという,そういう御意見でございまして。この件につきましては,皆様ともよく御協議をし,御意見を承りながら処理してまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。 ◎民生局長(三宅襄君) 学童保育の指導員の社会保障の問題でございます。この問題につきましては,たしか私も明確な記憶はございませんけれども,指導員の方が各種の社会保険がないと,健康保険を含めまして社会保険がないということで非常にお困りだというお話の中で,たしか社会保険事務所とも協議をさしていただいたけれども,なかなか難しかったというふうな記憶がございます。しかし,いずれにいたしましても我々の認識といたしまして,身分は今の現行制度でお願いをしたいと思いますけれども,そのような社会保険等の問題でさらに研究,努力をいたしまして,その辺でできることがあればやってまいりたいというふうに考えておりますし,それから先ほど御答弁申し上げましたように,補助金の増額等については非常に厳しい財政運営の中でございますけれども,努力をしてまいりたいというふうに考えております。 ◎参与(井堀晃郎君) 岡山大学の演習林の問題でございますが,先ほども御答弁申し上げましたように,岡山市のいわゆる国土利用計画岡山市計画を踏まえてこれまで岡山大学にも十分申し入れをいたしておりまして,基本的に御理解をいただいておるとこでございますけれども,ただいま御指摘のように後手に回らないように今後十分大学とも連絡をとりながら対応してまいりたいと,かように考えております。 ◎教育長(奥山桂君) 昭和一けたの時代の者として戦争体験を持った生き残り──私は戦中派でございますが──の者に対しまして大変格調の高いお尋ねでございまして,私にそれにお答えするような内容があるかどうかということを幾らか心配に思いながら──これは答弁原稿がございませんので──(笑声)お答えをさしていただこうと思います。 私が復員したときはちょうど岡山の駅からもう後楽園の坂が見えたり東山が見えたりというようなことでございまして,そういうものも見ておる世代でございます。また,私はその後広島でまた勉強をしたというようなことで,広島の町の様子も見ておりましたり,また子供たちの修学旅行で長崎にも何回か参っております。いろんな人の話も聞いておりますが,最近の残留孤児の問題,そういうふうなことを通して人並みの戦争の悲惨さというものは見てきておるわけでございますが,そういうことの中で,それとはまた一段違った強い印象を持っておるわけでございます。それは,私が海軍の学校へおりましたころに,たまたまの機会に,今から考えればそれば特攻型の潜水艦であったと思うんですが,2人乗りの潜水艦でございますが,表桟橋から2人乗って去っていくのを見送っておるわけでございます。恐らく教官に別れを告げに来た者であろうと思うわけでございますが,そういう場面が今何物にも増して私の脳裏に焼きついておるわけでございます。これは戦争の悲惨さというような言葉では表現できない,何とも言えない残念さと言いましょうか,悔しさと言いましょうか,今思ってみて,そのときそのことを思ったというわけじゃございませんが,思い出すたびにそういうことを今強く思うわけでございます。そういうことから,戦争はどんなことがあってもしてはならんということを,あんまり高遠ではございませんが,素朴にそう思っておるわけでございます。 そういうことから,先ほど御指摘がございましたが,いろんな資料の整備ということもさることでございますけれども,私としては,最近岡山市で二度も続いて中学生の自殺を出しました。人間の尊重とか,そういういい言葉がしきりに今流れておる時代でございますけれども,私の気持ちからしますと,人間の尊厳ということにもう一遍目を見開き直さねばならないと。その人間の尊厳というものを,そしてお互いに大事にし合う,そういう人間関係,そういう人間,そういうものをもう一遍よく我々は見直さなければならないのではないか。ならないのではないかと申し上げておるのは謙遜的に申し上げておるわけですが,それはせなならんというふうに私は思っておるわけでございますが,そういうことが非常に大事なことだと,これは社会全体の問題でもありましょうけれども,特に教育の世界でそういうことが大事であるというふうに思っておるわけでございます。幾らか我田引水の点があるかもしれませんが,持論をというていただきましたので,ついそれに甘えまして,そういうことを申し上げたわけでございます。 途中で感情に走ったところがございまして,大変失礼をいたしました。おわび申し上げます。 ○副議長(渡辺慎一君) 次は順序に従いまして景山君。   〔17番景山貢明君登壇,拍手〕 ◆17番(景山貢明君) お疲れのところとは思いますが,いましばらくよろしくお願いいたします。 21世紀まであと15年足らず,我が国は世界最大の黒字国と言われながら,実際は貧弱な住宅,文化施設,都市緑化などまさに経済大国というよりも生活小国でございます。私ども公明党は来るべき21世紀を生き生きとした人間社会にするため,他党に先駆け21世紀トータルプラン,中間報告をこのほど発表いたしました。これでございます。財源と実現可能性を重視し,ミニマム,すなわち最低水準の確立などの4つの原則のもと7大改革プランを掲げました。 まず第1は,住宅住環境の整備であります。4人世帯で3LDK,80平米のミニマムを完全達成いたします。都市公園は,現在の3倍増を目指します。第2は,社会保障制度を改革いたします。具体的には,2階建て年金制度を土台に,さらに3階建てに相当する多層選択型年金体制を確立します。さらに,教育改革につきましては,生涯学習センターを各地域に設置します。また,労働時間を年間1,600時間に短縮し,生涯いつでも,だれでも職業につけるよう機会を拡大します。さらに,国と地方の税源配分を50対50にいたします。市町村より狭いコミュニティーを活性化することを含めまして,行政システムの改革をいたします。その他,経済社会の国際化への積極的対応等などであります。 鈴木東京都知事は,的確な認識,透徹したビジョンで成果を大いに期待します。大阪の岸知事は,このプランは21世紀の羅針盤でありますと言い切りました。北海道の横路知事は,最新かつ大胆,改革を可能にする経済政策の新しい枠組みであり,心から期待をすると申されております。 ともあれ,どうか市長も我が党の21世紀トータルプランを参考にしてですね,岡山市21世紀トータルプランをつくっていただきたく思います。できれば,早急に現在取り組まれていらっしゃる長期ビジョンの策定を具体化すべきであると思いますが,いかがでしょうか。できましたらこの際,策定時期等も明確にお示しください。 次に,岡山市行財政改革についてお伺いいたします。 今後の我々の市民生活水準は傾向として向上していくと思われます。したがって,その中でもう皆さんよくおっしゃられていることでございますが,価値観の多様化もあり,それも手伝って市役所へのニーズがさらにさらに高まってくることでございましょう。高齢化対策一つとってみても,国より市町村の役割の方がより重大になってくると思います。そのような中で,今国は地方に不信感を持っていると思います。地方財政余裕論はその最たるものでございましょう。そのことに対しまして明確な対応をするためには,何といっても行財政改革の推進でございます。結論から申して,私は岡山市は行革について結構取り組んでいると思っております。経費節減を含めた財政運営の健全化など具体的な提案も取り入れ,行っておると認識をしております。行革の阻む壁はなかなか厳しいもので,その結果は十分とは思えないんですけれども,かなりの成果もあったのではないかと思います。 そこで,今までの岡山市としての行革の成果をこの際お伺いいたします。 次に,ささやかですが,具体的な提案を2点。 1点は,職員倫理高揚,全職員のやる気を起こすために管理職が率先垂範して窓口業務を月に1回やったらどうかと思いますが,皆さんいかがでございましょうか。 富山県永見市(後刻「氷見市」に訂正)は本年4月からやっております。ちなみにこの場合は土曜日の午後と日曜日,祝日に課長級以上が民間警備会社のガードマン1人とペアーを組みまして,死亡,婚姻,出生届を受け付けております。窓口業務を経験し,改めて市民サービスの原点を学んだ気がするという管理職もいるそうでございます。 第2点は,自主的に職員が集い寄って現在並びに将来の市としての課題に取り組む研究チームのようなものをはぐくんでいくべきだと思います。当局の基本的な見解をお伺いいたします。次に,町内会条例を制定したらどうかという意見についてお伺いいたします。表現は町内会条例と勝手に申したわけでございますが,住民自治条例とかコミュニティー条例などと申していいのではと思います。要は5年後,10年後に思いをはせまして,現在の御当局としての将来の検討課題としての御見解を賜ればと思い,この際触れさせていただく次第であります。 御承知のように,町内会等の任意団体は行政にとって欠くことのできない存在であることは申すまでもございません。既に今議会で論議もあったようでございます。ボランティア活動の育成が急務である時代状況のもと,法的な裏づけなど一切ないというのも何かさみしい,考えものであろうかと思い,申し上げる次第でありますが,町内会の歴史は大和朝廷のころには既に結構なものが存在し,江戸時代は御承知の5人組や町組がございました。明治以降一たん衰微いたしましたが,明瞭に整備,制度化されたのは昭和15年9月,内務省訓令第17号,部落会町内会等整備要綱によってであります。残念なことに,昭和18年大政翼賛会の下部組織に組み込まれ,戦争遂行の協力組織にされたことは市長を初め皆様方がようく御存じのことと思います。第2次大戦後,占領軍は町内会を危険視しまして,一たん解散をさせました。しかし,昭和31年,当時の自治庁が全国調査をしたときにはほとんどが自然復活し,今日に至っている次第であります。したがいまして,市町村などと違って法律に基づく公的な団体でなく,未加入の方々も多いわけであります。ゆえに,我が市の例えば広報紙や毎年市から全戸配布が建前の交通安全のカレンダーなどもきちんといっていないという部分もございます。とは申せ,町内会の事業内容は,市と住民の連絡から街灯管理,清掃,お葬式等のお世話,さらにあらゆる行政との連携が今後ますます強くなると思うし,またそうでなくてはならないと思っております。OA化,民間委託という客観的な時代の流れにさお差す中で,町内会等の位置づけを法律とまではいかなくても,歴史の反省は当然のことながら十分踏まえつつ,条例としてある程度我が市が全国に先駆けて整備すべきことを考慮してはどうかという意見もあるわけでございますが,いかがでございましょうか,御見解をお聞かせください。 無論のことながら,各町内の実情の違い,さらにまた自主性を阻害し,集権的な意味合いのことを断じて排していくことは当然のこととして,以上申し上げておく次第でございます。 次に,総合的な高齢者福祉中期構想(仮称)についてお伺いします。 昭和59年9月定例会で提案もさせていただき,経緯もあり,さらにお伺いするわけでございますが,具体的には昨年度に実施した高齢者福祉等に関する市民意識調査の結果を踏まえ,中長期的な対応について高齢者福祉対策協議会等の提言をもとに策定をすると公約しているわけですが,高齢者福祉対策協議会の提言をいつまでにいただく予定にしているのか,さらにまた,その他の準備,資料等どのようなスケジュールで臨んでいらっしゃるのかお考えをお伺いいたします。 次に,平和について。 まず第1点は,反戦資料館について提案を申し上げます。 先ほどちょうど大先輩の矢木議員さんのお話もございまして,恐縮ですが,ダブっている点は割愛をしてお話をさしていただきたいと思います。御答弁をいただければと思います。 平和都市宣言を我が市も各界の盛り上がりの中で行った。先ほどのお話もございました。平和のとうとさを年を増すごとにかみしめていかねばならないと思います。私ども公明党としましても平和都市宣言の署名,さらにまた昨年は戦後世代の平和意識調査等を行いました。そうした流れの中で,戦争は断じて許してはならない,こういう角度から戦争の悲惨さを学ぶ意味からも反戦資料館をという声が少なくないわけでございます。幸い我が市は総合歴史博物館(仮称)の建設計画が明確に設定されております。吉備文化の遺産を中心として考古歴史民俗資料の収蔵,展示のお考えのようでございます。大変結構なことでございます。 そこで,私はこれに第2次世界大戦,とりわけ岡山空襲の記録なども含めたあらゆる戦争の諸資料を未来後継の子供たちのためにも残して反戦資料館として展示するよう御提案をいたします。御見解をお聞かせください。 次に,生命の尊厳と題してですが,最近全国的に各地で児童生徒の自殺が続出していることは皆さんよく御承知のとおりでございます。教育長も先ほどお触れになられてましたが,生命のとうとさ,生命の尊厳ということを今こそともどもに訴え合うことこそ最重要なことではなかろうかと思います。 そこで,市教委におかれては自殺予防のため命のとうとさを訴える具体的な何かを考えていただきたい,こう思います。坂出市では,教育研究所においてこのほど生命の大切さをテーマにした作文集,生命のとうとさをたたえる,中学生はこう訴える,を刊行いたしまして,中学2年生が書いた作文の中から30篇を作文集にまとめ,B5判の40ページで1,500部印刷し,市内の中学生全員のほか学校関係者に配布しています。御見解をお伺いします。 次に,市長を囲むまちづくり懇談会についてお伺いします。 各中学校区別の懇談会は,内容的に各地域の要望等が明確で,しかもトータルな形で浮き彫りにされ,大いに意義深いものであったと思われます。提言,要望,苦情,質問等数多くにわたっておりますが,概況なり現状についてお伺いをいたします。 次に,井原鉄道株式会社(仮称)出資金等についてお伺いします。 昨日,小川,楠木両議員の質疑も踏まえ,重複を避けつつ論議をと思います。 私はこの件は将来の岡山市にとっていかがなものかと今首をひねっておるところでございます。と申すのも,当局は第3セクター井原鉄道株式会社は将来黒字の見込みを,トーニチコンサルタントの調査を盲目的にどうも信じて,公僕としての良心を麻痺させようとされているように思えてならんのでございます。政策なき予算とか,県や国に気を使っておつき合い気分ぐらいの支出ほど将来の行政を過たされることはないと思います。1円を大切に本当に徹底すれば県や国が我が市を見直します。 素朴に考えても井原線は赤字だと思います。具体的に申し上げますと,近隣の国鉄線,例えば福塩線ですね,60年度の営業収支,営業計数,100円の収入を得るために,468円使っておる。津山線は375円,字野線は244円,伯備線は315円使っておるわけです。100円をもうけるのにこんなに使っておるわけですね。どうして井原線だけは100円もうけるのに100円以下でやれるのだろうかと,こう思います。 そもそも黒字の根拠をコンサルタントの調査に置いているとのことですが,もっともらしいことをこれ書いておりまして,車両数,往復本数,距離などの客観条件が井原線とよく似ているのは,私思うに吉備線だと思います。吉備線は御承知のとおり,岡山市と総社市とを結んでおります。井原線は,向こうが神辺とかいうとこで,私よく知らないとこですが,吉備線と似てるけれども,あっちの方が,井原線の方が若干田舎で人口も少ない。しかし,ほぼ同じ条件として考えてもですね,吉備線は1日当たりの乗車人数が2,427人,これは実績ですね。車両数が1両,1本7両も含みますが,1日走る往復本数が16本から25本,高松─岡山間とかいう場合もありますんで。それで,井原線はどうかといいますとですね,コンサルでは乗車人数1日がですね,どういう数で上がっているかというと,何と8,716人だそうです。車両数は1両から2両,1日の走る本数は21から22往復。で,車両数や往復本数や距離はうそをつけないにしても,問題は1日に乗る乗車人員の数でございますね。コンサルタントは鉛筆でこう勝手に書けるわけでございまして,乗車人数が多ければ多くなるほどもうかる形にこれはもう当然なるわけで。吉備線の実績が1日2,427人しか乗らないのに,繰り返しますが,どうして井原線が8,716人も乗ることになるんでしょうか。これはもう素人目から見てもですね,何かでたらめなような気がします。 県やよそ様に別に遠慮することはないと思います。おつき合いしておかないと仲間外れになるとか,県や国がいろんなことをお世話にならないかんとかということがかりそめにもあるとしてもですね,僕はどうも納得がちょっといかない。よっぼどこっちの方がお世話してますよ。税金は国民のもんでございます。 それで,質問を整理します。 第1点,12月議会で対応できませんか。スケジュールも拝見してみると,岡山市の場合は別行動,これとれます。とると思います,僕は,その気になったら。十分,コンサルの最後にも書いてあるじゃありませんか。その第三セクターの場合はですね,参画する民間企業の人たちとも十分に事前調査,協議,また関係団体などと十分な協議が必要と,こうなっておるわけでございます。我々は後発組でございますから,岡山市は,慌てることないと思います。 第2点,出資という形をとらないで,貸し付けという形はとれませんか。その気になればできると思います。 第3点,赤字補てんの回避の策はないか。私はこれもその気になれば絶対あると思います。検討していらっしゃいますかお伺いをいたします。 次に,岡山駅西口活性化についてお伺いをいたします。 第1点は,駅西口駐輪場についてであります。 全国的な都市化の波の中で,我が岡山市も同様に駅周辺の自転車銀輪公害は大変な問題として何年来の重要課題と相なっております。駐輪場設置につきましては,我が公明党は一貫してその必要性を訴え,今日に至っております。本年当初予算にもいよいよ計上され,事業のスタートを切られているわけでございまして,私としては喜んでおる次第でございます。 御承知のように,地元商店会並びに町内会有志の方々からこのほど建設反対の陳情が当局,議会,そして各議員,私の方へも参っているわけでございます。当局の地元への対応等既に楠木議員からも触れられていますので,重複を避けつつ数点お伺いします。 まず第1点は,公共事業を進めるに当たり広域な範囲の了解を取りつけるということは必要でございますが,隣接する地域の協力を受けることは絶対的な条件と思いますが,その対応はどのようになっているか。 第2点,駅周辺についてはこれまでも種々の計画がありますが,これらの諸計画と駐輪場予定地との関連をお伺いします。 第3点は,放置自転車対策となる駐輪場整備の後,条例の制定ということになりますが,その範囲はどのように考えていらっしゃるのかお伺いします。 第4点,今計画している駐輪場は有料と聞きますが,その料金はどのように考えているのか。 以上4点をお伺いいたします。 総合展示場については割愛をいたします。 次に,実施計画に明示されている都計道路下石井・巌井線等の整備,一日も早き促進を訴え,あわせて現在の状況並びに見通しをお伺いします。 次に,下水道事業についてお伺いします。 岡山市総合計画実施計画に示されている下水道整備基本計画は,予定どおり遅くとも63年度末までには立案されるのかどうかお伺いをします。また,その内容,どのようなものとなるのかお聞かせください。 次に,児島湖流域関連処理区の整備計画においては64年春の供用開始と聞いていますが,第1期計画のうちどの程度整備が進むのかお聞かせください。 次に,関連処理区のいわゆる第1期計画以降の展望はどのように年次的な整備を考えているのかお聞かせください。とりわけ山陽線以北の三門学区の下伊福の一部並びに西崎6カ町と大野学区における地域については,住民の要望の中でとりわけ下水道整備の実現を望む声が強いわけでございますが,同地域の年次的な整備計画を考えていただきたく,その思いを込めて,早急なその着手を切望していただきたいという思いを込めて御見解をお伺いします。 次に,公園整備についてでございます。 実施計画の高松城址公園並びに近水園については,どのようにさらに具体的に取り組まれる所存なのかお伺いします。 さらに,撫川城址公園の周辺整備については,そのお堀のとこが農業用水となっておるわけですが,そのお堀によって地元の農地が侵食をされていまして,その解決が教育委員会等と経済局とか建設局とかいろんな各局の所属の間の間で往復をされてですね,整理がつきかねている,宙に浮いているのでございます。大勢の署名もとって陳情もしているのですけれども,そろそろきちんとした御返事をいただきたく思います。 余談でございますが,市民の方が,僕もお世話さしていただいて,こう感じるんですけれども,何か要望をつなぐ,その例えば返事ないとか何かやってくれないとかということで御不満を市民の方々は持つというよりも,たらい回しにされる,どうなってるんだろうかというふうなことで割と御不満をねお持ちの部分が多いわけでございますので,その点もよろしく皆様お願いいたします。 最後に,市立三門小学校の老朽校舎について,来年もしくは再来年建てかえを要望いたします。補助対象となるよう努力されると同時に,その見通しをお伺いいたしまして,まず以上第1回の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手) ○副議長(渡辺慎一君) しばらく休憩いたします。    午後2時42分休憩    ~~~~~~~~~~~~~    午後3時16分開議 ○副議長(渡辺慎一君) 休憩前に引き続いて開議を開きます。 当局の答弁を求めます。   〔市長松本一君登壇〕 ◎市長(松本一君) 景山議員の御質問に対しましてお答えをいたします。 21世紀トータルプランについてでございますが,計画的な行政の推進は,行政の総合性の確保,また効率的な運用を図る上で不可欠なものでございまして,こうしたことから市長就任以来実施計画を2度策定をし,それに基づき総合的,計画的なまちづくりを進めているところでございます。 県では,瀬戸大橋架橋後を見越しまして,第3次岡山県総合福祉計画をこの4月に策定しておりまして,国においても第4次全国総合開発計画の策定作業が大詰めを迎えるなど,多様化する社会に適切に対応すべく長期的な計画が策定されています。 こうした中で,本市では昭和60年代を21世紀社会へ向けての基礎的な期間としてとらえるとともに,この過程で迎える市制施行100周年という記念すべき年を大きな変革の年ととらえまして,生き生きと躍動する岡山市を築くために新たな総合計画を策定してまいる所存でございます。計画策定に当たりましては,現在実施しております長期展望基礎調査を踏まえまして,御指摘の21世紀トータルプランも大いに参考にさせていただきたいと考えております。 次に,町内会条例についてでございますが,岡山市の町内会は極めて充実した組織力を誇っておりまして,仰せのように市政に対しましても多大の御協力をいただいております。また,地域の振興発展に欠くべからざる存在でございまして,心から敬意を表しますとともに深謝いたしておる次第でございます。ますますその発展を願うものでございます。 現在,静岡県外14都県1市で結成をいたしております全国自治会連合会に岡山市連合町内会も加入され,法人化に向けて努力されているところでございます。このことは組織の発展と向上,活性化への大きな要素ともなるものと思われ,期待をしている次第であります。 なお,御指摘の点は将来的課題といたしまして,大いに研究をさしていただきたいと存じます。 次に,総合的な高齢者福祉の中期構想についてでございますが,21世紀を目前に控えまして急速な高齢化が進む今,多様化する福祉ニーズや社会構造の変革に対応するために将来的な展望の上に立って高齢者福祉対策の確立が叫ばれておるところでございます。こうした背景の中で,市といたしましても高齢者福祉を強力に推進するために,市の実施すべき分野について中期的な視点に立った多面的な施策により具体的に展開をしていく必要があります。このために,62年度から5カ年のローリング方式によりまして,高齢者福祉中期構想を策定しようとするもので,現在高齢者福祉対策会議の分科会において研究しているところでございます。昨年実施した市民意識調査の結果等を踏まえながら,本年じゅうに素案をまとめまして,高齢者福祉対策協議会の御意見を聞きながら本年度内を目途に成案として策定していきたいと考えております。 次に,市長を囲むまちづくり懇談会についてでございますが,厳しい財政状況のもとで市民の声が生きる市政の確立を図るとともに,瀬戸内新時代に対応した市政を推進するに当たりまして,まちづくり懇談会を開催をし,市民各層の方々の御意見を聞かしていただいたわけであります。席上にいただきました意見等は関係部局で検討をさせ,極力対応に努めております。その状況につきましては,開催に当たりましてお世話をいただきました学区・地区連合町内会長さんや連合婦人会長を通じまして回答をし,理解をいただいておる次第でございます。 しかしながら,御指摘のように意見等が全市にわたり非常に多く,可能なものについては直ちに対応しておりますけれども,年次的に進めなきゃならないもの,また今後の課題とさせていただいて検討を要するもの等がございまして,これらを市政に反映させていくために新総合計画実施計画の体系に従いまして取りまとめまして,具体的にはこの計画を基調として御意見に沿った施策を展開すべく努力をいたしておる次第でございます。よろしくお願いをいたします。 その他につきましては関係者からお答えいたします。 ◎総務局長(八木肇君) 行財政改革の中での管理職が率先垂範して窓口業務を月1回やってはどうかという点につきまして,まずお答えさせていただきます。 富山県の氷見市──人口約6万2,000人でございますが──の例を挙げての御提言でございます。この氷見市におきましては,日直を女子職員,宿直を男子職員で行っておったわけでございますが,ことしの4月から管理職の職員が土曜日の午後と日曜,祝日に交代で年2回程度の割合で日直業務に当たっているというふうに承っておるとこでございます。で,市によりましていろいろと実情の違いもございますが,この岡山市に適した方法の中で取り組んでいくということが必要かと思いますが,御指摘の特に趣旨を体しますと,管理職が市民と接触して原点に返ってといいますか,率先垂範して事に当たることが大切であるということにあるのかと思うわけでございます。また,本市におきましても,管理職につきましても,これはさまざまな部門で今市民と日夜接触してそれぞれ時間外,あるいは休日等も勤務を行う中で所掌的な業務の円滑な処理を当たっているとこでございます。また,私ども職員研修におきましても,いろいろと御指摘の趣旨を体し今後とも取り組んでいかなければならないと思うわけでございます。特に,職員研修で,若干外れるかと思いますけれど,職員研修に当たりましても現在土曜日,日曜日につきまして局長級研修は土曜,日曜日を当てるとか,あるいは課長級研修におきましてもいわゆる5時までというんじゃなくって,夜間にまで及んでの研修というふうな方法も取り組んでおります。そうした中で,よりまた意識の高揚も図っていくということで取り組んでおるわけでございますが。要はこの管理職員は,常に部下職員の範となるようにそれぞれの職にふさわしい心構え,あるいは職務遂行能力,そうしたものにつきまして研さんを積むように今努めておるわけでございます。今後ともこの職員研修の充実という面につきましても御指摘の趣旨を十分取り入れる中で努力してまいりたいと思うわけでございます。それから同時に,やはりいろんな職場を経験していただくということもまた本人の対応能力と,あるいはまた率先垂範の能力という形の中でも大切なことであるかと思います。そうした意味合いにおきまして,やはり窓口部門と管理部門等との人事交流,そうした面につきましても意を用いているところでございます。御指摘の趣旨でございます職員倫理の高揚,あるいは組織の活性化,こうした面に思いを新たにいたしまして,一層の努力をしてまいるつもりでございますので,よろしく御理解を賜りたいと思います。 それから,もう一点の,職員が自主的に取り組む研究チームをはぐくんでいくべきと思うが,当局の見解をということでございます。本当に現在及び将来の課題に対して自主的に取り組んでいくということ,このことは大切でございます。職員が自己の業務だけでなくって,いろんな分野の研究を自主的に行うということは非常に大切であると考えるわけでございます。現在,若手職員を中心にいたしまして全庁的に,あるいはテーマによりましては局内で各種のプロジェクトチーム,あるいは研究チーム,そうしたものをつくる中で,その中で職員の自主的な勉強意欲や能力を生かすと同時に広い視野からの行政感覚を養っていって,その成果を行政に反映させるように努めているところでございます。特に,このプロジェクトチーム,あるいは研究チームにつきましては,行政需要の多様化とかあるいは高度化とかいう中で対処していくためには流動的な組織ということで,必要な機能を有機的に結合していくと,そうした中で創造的かつ効率的な行政課題の解決ということが目的ではございますが,特にその選定に当たりましては若手の職員といいますか,他の会議が主として管理職中心でございますが,こうしたプロジェクトチーム,あるいは研究チーム,これにつきましては若手職員を中心として編成していくと。それから,若い職員に自己の分掌する業務の守備範囲にとらわれずに,広い視野で物を考える機会をつくることもできるかということで取り組んでおるわけでございます。そうした中で,それぞれ自主的に勤務時間の内外も問わず,この行政課題解決への参加の喜びを通じまして意欲の高進ということでいろいろと取り組んでもらって,それなりのそれぞれいろいろな成果も上がっているわけでございます。 このように,御指摘の趣旨というものを体しまして,自己の仕事に関連する分野だけじゃなくって,いろんな共通のテーマを設けまして研さんを積んでいただくということが大切であろうと思うわけでございます。こうした面につきましては,研修視察等の中にも,これは各行政分野,各局にまたがった研修視察という中にもそうした趣旨を取り入れていくというふうな方法も講じておるとこでございます。 それからさらに,職員がみずから啓発していくということも必要でございますので,新しい知識を吸収するために通信教育,あるいは大学の公開講座等の受講も奨励いたしまして,自己啓発の一助としているところでございます。今後とも御指摘の趣旨を踏まえまして,職員のやる気を引き出すような環境づくり,それに努力してまいりたいと思うわけでございます。よろしくお願いいたします。 以上でございます。 ◎建設局長(神原俊彦君) まず,駅西口駐輪場の問題でございます。 事業を進めるに当たって隣接する地区の協力と対応はという御質問でございます。 さきに楠木議員にお答え申し上げたとおり,この事業につきましては学区,連合町内会等を対象に広く説明し,了解を得てきたところでございます。特に,西口広場に隣接する4町内には再三にわたって計画実施を説明し,理解を得るとともに事業の一日も早い着工,推進を要望されているところでございます。 次に,岡山駅周辺の諸計画と地下駐輪場の予定地との関連についてという御質問でございます。 昭和50年8月に発表し,地元に広く協議を行った岡山駅西地区再開発構想,いわゆる石原構想以来,57年発表の岡山駅西地区周辺総合都市交通施設整備計画調査報告書と,昭和60年策定の岡山市都市再開発基本構想調査まで,駅西地区発展のための基本的理念は引き継いでまいっておりますが,広場地下の利用構想は現在も将来も持っておりません。しかし,新東西連絡地下道の将来整備に当たっては支障のならないよう十分配慮しております。 次に,自転車駐車場施設の完成後の放置防止条例についての御質問でございます。 自転車利用者への便宜を図る受け皿としての駐輪場完成と同時に条例による規制を行ってまいりたいと,このように考えております。放置禁止区域の設定及び放置と見なされる経過時間等につきましては,今後自転車利用の詳細な状況を再調査するとともに,地域の特性等も考慮しながら地元関係者の意見を反映して決定してまいりたいと,このように考えております。 次に,自転車駐車場の完成後の使用料金についてでございます。 自転車利用者に社会的応分の負担を願うことになりますが,使用料,使用時間等は他都市の例も参考にしながら今後検討してまいりたいと考えております。料金は民営より安くなると思いますが,民営との共存共栄をも考えながら決定してまいりたいと,このように考えております。 次に,下石井・巌井線の整備促進と現在の状況並びに見通しについてという御質問でございます。 岡山駅周辺の整備につきましては,駅東西広場の整備,駅元町地区の再開発,上石井・巌井線,さらに下石井・巌井線などの整合整備が必要でございます。特に,お尋ねの下石井・巌井線につきましては,まず東側の用地確保のための手法として,国の補助事業である沿道区画整理型街路事業によりその用地の確保をすることとしており,現在基本計画を作成中で,国に対しても62年度に補助事業として採択してもらうよう鋭意努力しておるところでございます。 なお,駅西側につきましては,東側の進捗状況を見ると同時に,駅元町地区の再開発事業との整合性を図りながら今後事業を進めるよう考えておるわけでございます。 次に,公園の整備でございます。 高松城址公園についてでございます。 総合面積3.5ヘクタールのうち第1期計画として城址を中心として2.3ヘクタールについては,昭和60年度までに城址周辺の池沼,便所2棟,橋梁2カ所を含む園路,駐車場2カ所,資料館,フジ棚,植栽等の整備を行ってまいりました。今年度は遊戯広場の整備,園路周辺の芝生広場,第2駐車場の舗装及び池沼の水際線の整備を予定しておるわけでございます。62年度以降は今年度に引き続き園路周辺の芝生広場及び池沼の水際線の整備を計画しております。さらに,第2期計画1.2ヘクタールにつきましては,現在基本計画を策定中でありますが,基本的には第1期計画の延長として池沼,緑地,園路等の修景施設を主体に考えており,62年度から用地買収に取り組み,63年度より施設の整備を行う計画でございます。 次に,近水園でございます。 岡山県指定の名勝の近水園などの歴史的遺産の保護,活用を図るとともに,周辺地区を含めて整備することにより歴史的な修景環境や地区住民の身近なレクリエーションの利用に供するよう整備するため,昭和59年度に地区公園として4.8ヘクタールの計画決定をし,事業に着手しておるわけでございます。用地買収につきましては,現在鋭意努力中でございます。施設整備では,60年度東屋,園路,水銀灯,散水栓,植栽等の整備を行い,今年度も引き続いて園路,便所等の整備をする予定でございます。62年度以降は木下利玄の生家の保存,活用の方法などを含め,関係部局と協議を図りながら実施計画を立てていきたいと,このように考えております。 次に,撫川城址公園周辺整備についてでございます。 城址の堀につきましては,現在は公園区域に入っておりませんが,将来史跡指定や農業用水の問題などもありますので,関係部局と協議していきたいと,このように考えております。 以上でございます。 ◎下水道局長(鏡原進君) お尋ねのまず第1点は,岡山市新総合計画の実施計画においての下水道整備基本計画は予定どおり昭和63年度末には立案されるのかどうかと,こういうお尋ねでございますが,本市の新総合計画の実施計画におきましては,21世紀を展望いたしまして下水道整備基本計画の確立を予定をしているところでございます。現在その構想につきまして検討中でございまして,具体的には昭和62年度から策定作業に着手をいたしたいと,このように考えておるわけでございまして,もちろん63年度には計画の策定を完成をさせたいと,このように予定をしておりますので,よろしくお願いします。 次に,下水道整備基本計画のその内容はどのようなものかというお尋ねでございますが,現在の本市の公共下水道整備全体計画は,岡山市域を3つの処理区に分けまして整備をしておる計画でございます。その内容につきましては既に御案内のとおりであろうかと思うわけでございますけれども,旭川以西の中心市街地区域を旭西処理区といたしまして,また旭川以東地区におきましてはこれを岡東処理区,旭川以西の旭西処理区を除く区域を,これを児島湖流域下水道関連処理区といたしまして整備をしているものでございます。その整備区域は約1万8,000ヘクタールに及んでおるわけでございますが,これは市域面積全体の約35%ということになっておるわけでございます。しかしながら,今日のこれからの下水道というものは,河川,湖沼,さらにはまた海など公共用水域の水質の汚濁防止のための重要な役割を果たすと。さらにはまた,安全で快適な市民の生活を確保するために必要なナショナルミニマムと認識をされるべきでありまして,下水道の整備は市街地及び農村,集落を問わず,あまねく整備をされなければならないものと考えるものでございます。基本計画は全市域を対象にいたしまして,下水道整備を計画的に,さらにまた計画的,効率的に実施をしていくために地域の自然的あるいはまた社会的条件を考慮いたしまして,今後の下水道整備の指針となるべき全体計画を策定していきたいと,このように考えておるものでございます。したがいまして,基本計画の策定に当たりましては,下水道に関する各種基礎調査並びに周辺地域における集落の形成状況,学校区あるいはまた自然的条件,社会的な背景等々を調査いたしまして,計画的に効率的な下水道の整備計画を策定をしてまいりたいと,こういうふうに考えておるものでございます。 なお,この下水道整備の基本計画におきましては,ひとり下水道担当部局だけでなく,他の関係部局と連携をとりながら総合的な内容をして盛り込んでいきたいと,このように考えておるわけでございます。すなわち,公共下水道事業のほかにも,農山漁村下水道事業,あるいはまた地域し尿処理施設の事業,そういったものにつきましても複合した計画を今後策定をしたいと,このように考えているものでございます。 次のお尋ねは,児島湖流域関連処理区の整備計画について,昭和64年春の供用開始ができるかと,そういうことでございまして,なおその整備の進む度合いはどうかというお尋ねでございます。 お尋ねの児島湖流域下水道関連処理区の第1期計画は,旭西処理区以南国道30号線以東の市街化区域995ヘクタールの区域につきまして,目下鋭意実施をしているところでありまして,昭和64年春の処理開始に向けまして現在懸命の努力をしているところでございまして,おおむね約300ヘクタールの供用を目途としておるところでございます。 事業区域内の面的な整備は,本年度は86ヘクタールを予定をしておりますが,64年度までにはおおむね計画どおり整備が進むものと確信をしている次第でございます。 次に,流域関連処理区第1期計画以後の年次的な整備はどのようになるのかと,こういうお尋ねでございます。 流域関連処理区の整備計画につきましては,現段階では山陽本線以南の区域につきまして都市計画の決定をしておりまして,このうち第1期計画の,先ほど申し上げました995ヘクタールの今後の整備状況,あるいは市街化への進捗状況,さらにはまた投資効果等々を検討いたすとともに,今般策定をしておりますところの昭和61年度を初年度といたします第6次下水道整備5カ年計画によりまして,事業認可区域の拡大を図りつつ今後の中期的あるいはまた長期的計画となるよう第6次5カ年計画等を連索的に確立をしながら計画的に整備促進に努めてまいりたいと,このように考えておるわけでございます。 次に,山陽本線以北の大野,三門学区の年次的な下水道整備計画はどのように考えるかと,こういうお尋ねでございます。 御承知のとおり,下水道事業は原則的には下流から順次整備を進めていくべきものであると,このように考えておるわけでございます。山陽本線以北の大野,三門学区の整備につきましては,山陽本線以南地区の整備見込みが立った時点におきまして,市街化の状況,あるいは財政事情,さらにはまた先ほども申し上げましたように投資効果等総合的に検討いたしまして,次の整備区域として事業の促進を図ってまいりたいと,こういうふうに考えておるわけでございます。 いずれにいたしましても,議員の思いを込めた御質問と,このように解しまして,今後さらに事業の進捗に努めますので,御期待の地域への早期的な対応ができますよう,そのあたりにつきましては当面は現在私どものやっておりますところのこの第1期計画につきまして側面的に御協力をいただきますよう,私の方からも思いを込めてお願いをするわけでございますので,よろしくお願いします。(「急いでくれにゃあ津高まで100年かかるかもしれん」と呼ぶ者あり) ◎参与(犬飼清朗君) 岡山市行財政改革についてお答えをさしていただきます。 今までどのように行革に取り組んできたのか,その成果をというお尋ねでございます。 本市の行財政改革の取り組みにつきましては,行財政対策懇談会の答申及び行政事務調査特別委員会の御指摘等を踏まえまして,全庁的な推進体制のもとに昭和57年に定めました第1次行財政運営改善推進事項につきましては,おおむねその3カ年で実施を終えたわけでございます。さらに,60年度からは第2次行財政運営改善推進事項を定めまして推進に努めてまいっておるところでございます。 昭和57年度以降の主な成果といたしましては,まず昭和57年でございますけれども,専決権限の拡大,それから事務のゼロベース点検の実施,自動車整備所の廃止など43項目を実施いたしております。節減額としましては7億1,700万円。 次に,58年度としましては,遊休資産の有効利用,それから固定資産税未評価家屋の解消など34項目を実施いたしまして,節減額としましては13億5,800万円でございます。 それからさらに,59年度としましては,市収入金の徴収率の向上,受益者負担の見直しなど35項目を実施をいたしまして,節減額は27億1,700万円でございます。 続きまして,さらに60年度でございますけれども,60年度は不用地の売却処分,じんかい収集車両等の買いかえ期間の1年の延長,浄化センターの処理水の再利用等の経費の節減など51項目を実施をいたしまして,節減額は3億4,500万円でございます。 このように,一定の成果を上げているところでございます。 事務の効率化,簡素化が強く求められております折から,パソコンとか,あるいはワープロ,その他OA機器の積極的な利用などを行いまして,今後とも引き続き効率的な行財政運営を図るとともに,市民サービスの低下を来さないようなことを考えまして,息の長い取り組みをしていかなければならないと,このように考えておる次第でございます。よろしくお願いします。 ◎参与(井堀晃郎君) 井原鉄道株式会社(仮称)に対する出資に関連いたします御質問にお答えを申し上げます。 まず,出資は12月ではどうかと,こういうことでございますが,鉄道新線の井原線につきましては,本年の7月2日の期成同盟会の臨時総会において沿線地元の総意として同鉄道の早期完成,早期開業を図るための第三セクターの設立を決議されまして,岡山市を初め関係周辺市町に対しまして期成同盟会への加入と会社への出資の依頼方が出されておるとこでございます。工事の早期再開,早期完成を図りますためには62年度国の工事予算獲得が必要でございます。このためにも予算折衝が行われる前の本年の11月に第三セクターの設立が必要となってくるわけでございますので,どうかよろしくお願いをいたしたいと思います。 なお,今後の予定につきましては,新線建設に対する国の予算状況等によります不確定要素が多く,はっきりした予測は立ちにくいわけでございますが,会社設立後地方鉄道事業免許の申請,地方鉄道事業免許,それから工事の施行認可,工事の再開,開業といったスケジュールになると思われます。 それから次に,出資金でなく貸付金ではどうかと,こういうことでございますが,御案内のとおり出資金は会社の自己資本として組み入れられるものでございまして,会社にとって借入金となる貸付金を資本金に充当することは商法上の問題があり,また貸付金では会社の設立ができないものと思われます。 それから,赤字回避の策はどうかと,こういう御質問でございますが,先日の小川,楠木両議員の御質問にもお答えをいたしましたとおり,第三セクターによる経営試算は熟練をいたしましたコンサルタントに委託されたものでございまして,収入は厳しく,支出は細かく予測をし,5年後に単年度黒字,7年後に累積損益黒字に転換するようになっております。この試算には地域の今後の開発とか,あるいは黒字への条件は加味されておらない状況であります。万一赤字になった場合は開業後5年間赤字額に対しまして10分の4の補助制度もあるわけでございます。 今後の対応についてでございますけれども,10年あるいは20年先の予測をはかることは,今後の経済状況,あるいは交通網の動向から非常に困難な点が多いわけでございますけれども,会社の経営に当たっては有能な人材を求めて,安定をした経営を強く望んでおるとこでございます。どうかよろしくお願い申し上げます。 ◎教育長(奥山桂君) まず第1のお尋ねは(仮称)総合歴史博物館の中に戦争資料館を入れてはという御提案でございます。 総合歴史博物館(仮称)の建設につきましては,本年度から調査の段階ということでありますので,御提案の件につきましては今後研究をさせていただきたいというふうに考えます。 次は,生命の尊厳についてのお尋ねでございますが,御指摘のように本市におきましても生徒がかけがえのない命をみずから絶つという痛ましい事件が続いて起こったわけでございまして,心を痛めておるところでございますが,特に該当の学校,家庭,PTAにおきましては,教育委員会とも連絡をとりながら互いに協力をされまして,特に関係生徒の指導あるいは配慮に努めていただいておったわけでございます。それにもかかわらずこのような事態が発生をいたしましたことは,まことに残念なことでございます。改めて人間の尊厳についての指導について点検をし直さなければならないというふうに考えておるわけでございます。この点につきまして,もっと具体的に申し上げられるというような段階ではないのでございますけれども,御指摘の坂出市における作文集の配布ということも生命尊重についてのいい事例と考えます。参考にさせていただきたいというふうに考えております。 次は,三門小学校の校舎の改築についてのお尋ねでございますが,学校園の整備につきましては,昨日の小川議員へお答えをいたしましたように,あのような教育委員会の重点努力目標を掲げて取り組んでおるわけでございまして,御指摘の三門小学校の改築につきましても,この方針に基づきまして国庫補助の採択が得られるように国,県にも強く働きかけをいたしまして,努力をしてまいりたいと考えておるところでございます。 御理解をいただきたいと思います。   〔17番景山貢明君登壇〕 ◆17番(景山貢明君) 先ほどの私の発言中,富山県「永見」市と,こう言いましたけど,「氷見」市の誤りでございますので,謹んで訂正をしておきます。 再質問でございますが,井原線について触れさせていただきます。 御答弁の第三セクターの設立の決定の期成同盟会の総会は7月2日というふうに言われましたが,9月2日じゃないでしょうか。9月2日でございます。どちらでもいいですけど,9月2日のように私は記憶しているんですけれども,違うかもしれませんけど。 スケジュール的には12月云々の話ですが,企画室が出してくださっておる書類を見てよく承知しておるんですが,要は話が急なような,どうも補正予算で上げるというこの話がですね,急なように思いますので,そう申し上げておるんでございます。 それで,営業見通しが本当はこう厳しいからそもそも第三セクターにするんだろうと思いますし,そういう方向だと思いますし,そのためには十分な協議をしようと,せよと,こういうふうにこれはもうなっておるわけで,岡山市はまだ期成同盟会に入っていない,会員ではないわけでもございますし,十分な調査研究,協議というものはほとんどやっていないのではないかと,こういうに思うんでございますね。で,そういう意味で後発組ですから,岡山市がワンポイントずらしておいても国の予算等はとれなくはないのではないかと,このように思うわけです。 それから,貸付金については将来赤字の補てんの回避策ということを模索する中で申し上げておりまして。岡山市が貸付金にしてもですね,会社設立ができないということはないと思います。と思うんです,理屈的にはですよ。それから,後,仮に貸し付けをしたとしても,赤字補てんをしなくてはならないという義務は何ら生じないわけでございまして。株主にはなるわけでございましょうから……。株主の責任というのは株式の引受額を限度とするわけでございます。これは商法にも明確でございますから。すなわち1,000万円を支出したとしても,それ以上の責任は負う必要はないと,このように私は思うんでございますが,その点のちょっと御見解を賜ればと思います。 3点はですね,コンサルタントはきちんとしているということを,こうおっしゃられているわけですけれども,もう何回も申して恐縮ですけれども,どうして黒字になるのかよくわからない。黒字になるんでしたらむしろ分割民営後の会社でやってもらってもええというような格好も,理屈もつくわけでございますけれども。何だか要は目に見えない,将来ちりも積もれば山となるで,ずうっと会社が永遠にずうっと続いていく限り,ずっと赤字が仮に出るとするならば,大きなローンをですね,何か背負わされたような感じがしまして,10年後,20年後の市のことをおもんぱかってちょっと申し上げておきたいなと,こういう点で申し上げておるわけでございますので,その辺のところももうちょっとお聞かせをいただければと思いますので,よろしくお願いいたします。 ◎参与(井堀晃郎君) ただいま答弁の中で,私7月の2日の総会と申し上げましたが,これは御指摘の9月2日にはその後呼びかけをせられた市町村も入っての臨時総会でございまして,7月の2日に議決をされましたのが正しいと申しますか,そのときは現在の期成同盟会の総会において御決定になったと,こういうことでございます。 それから,話が急なので十分検討する時間が欲しいと,先でもいいんではないかという御指摘でございますけれども,この井原線の経過につきまして詳細に申し上げますとかなり時間がかかるわけでございますけれども,昭和26年にこの問題が起きまして,岡山市といたしましても当時期成同盟会に入って関係者の皆さん方と御一緒に運動をさせていただいたと。昨日小川議員の御質問に市長がお答えをさせていただきましたように,41年に工事が着工されましたために会からは一応引きまして,新線の建設をする市町村で後運動が,あるいはもろもろのことがなされておったと,こういうことでございます。その後,昨年ごろからこの期成同盟会の会長でございます井原の市長さん,あるいは議長さん,さらには総社の市長さん,議長さんから我が岡山市に対しましても市長,議長に対して期成同盟会の加入につきましての御依頼もあり,さらには先ほど御説明申し上げました62年度の国の予算の獲得というような問題から,どうしても11月には会社設立,いわゆる受け皿が必要であると。そのためにこの9月補正でひとつぜひ予算もお願いしたいし,また同時に期成同盟会への加入について強く働きかけがあったわけでございます。こういうな経過を踏まえまして,ぜひともお願いを申し上げたいと思うわけでございます。 それから,株主と責任度の問題でございますけれども,御指摘のようにただ単なる株主であれば御指摘のとおりだと思います。第三セクターをつくってこの事業を運営をしていく基本になる問題といたしましては,やはりこの第三セクターの会社にいわゆる免許がおりるかどうかと,こういう問題になってこようかと思いますが,これまでの第三セクターの会社の役員構成を見ましても,やはり出資をしておる地方公共団体の長は取締役として御就任になっておるのが通例でございまして,そういう点からやはり万が一赤字になった場合の責任というものは回避ができないんではないかというふうに感じておるわけでございます。 それから,最後のコンサルの問題でございますけど,ちょっと資料を持ち合わせしておりませんので,十分検討さして,また以後御返事をさしていただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。 ○副議長(渡辺慎一君) 本日はこれをもって打ち切り,次の本会議は明日午前10時に開き,一般質問を行います。 本日はこれをもって散会いたします。御苦労さまでございました。    午後4時2分散会...